共同体維持のための自警団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:09 UTC 版)
上記のような緊急時に結成される自警団のほか、共同体の成員が共同体維持のため持続的に結成している自警団もある。この自警団は「共同体維持のためのボランティア組織」となっている。治安が悪化している大都市部(ニューヨークなど)において有志によって結成されているガーディアン・エンジェルスはその一つだ。日本においても大規模災害対策への認識が高まっていることや犯罪検挙率が低下していることなどを背景として、自主防災組織・自主防犯組織などのように、共同体維持のための住民による自主的な組織化への動きが活発化しつつある。しかし、現実の運用では混乱期の自警団と同じく、必ずしも法に則った自警行為が行われる訳ではない。また日本の河川流域で消防団が水防団を兼ねる場合に「自警団」などと自称することがある。(写真参照)この場合は非常時以外の治安維持行為は行わない。また、地方の生活安全担当部局や警察組織への協力ボランティア組織として認定・支援の対象になることもある。イタリアでは2002年、自警団による巡回が合法化された。 現代日本社会においては、一部特殊な場合を除き、自警団は商店街の風紀取締りなどの自発的ボランティア活動組織として認知されている。前述したように自警団の構成員には、国からの正式な法的権限委託がないため、構成員に拳銃・警棒・刀剣といった武器の携帯は(たとえ第三者の保護のためであろうと)絶対認められていない。自警団の構成員が正当防衛でない限り相手に対し何らかの暴力を振るう、あるいは集団で威圧した場合は警察からの逮捕・任意同行の対象になる。
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