光学純度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/15 13:29 UTC 版)
天然物中のリナロールでは (R) 体が過剰であるものが多い。芳樟油はもともと (R)-リナロールの化学純度が高く、また高い光学純度を持つので現在でも (R) 体のリナロールの供給源として重要である。ネロリ、ラベンダー、ベルガモット、クラリセージはいずれも (R) 体を過剰に含む。かつてギアナで採取されていたローズウッドの精油から得られたリナロールは(R)-体が過剰であった。 ローズウッドの精油からのリナロールで現在市場に供給されているものはほぼラセミ体である。 (S) 体を過剰に含むのはコリアンダー、一部のオレンジやジャスミンの精油である。コリアンダーは光学純度が中程度であり、オレンジやジャスミンでは含有量が少ない。このため (S) 体の商業的な供給はほとんどなされていない。
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光学純度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/15 13:29 UTC 版)
リナロールの光学活性体を合成する方法は光学活性 α-ピネンを出発原料とする方法や、酵素で光学分割する方法が特許として出願されている。 しかし、光学活性体の工業的な合成は今のところなされていないようである。
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光学純度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 22:34 UTC 版)
詳細は「鏡像体過剰率」を参照 光学純度とは、符号はともかく純粋なエナンチオマーに比べてその光学活性体はどのくらいの比旋光度を示すかをパーセンテージで表した数値である。 エナンチオマーの等量混合物は光学不活性であることはすぐ上のラセミ体の項で述べた。エナンチオマーの混合物でも互いの量が異なる場合に限り光学活性は観測される。ゆえに、比旋光度が判っていれば、実測旋光度から混合物の組成を求めることができる。例えば、ある化石から取り出した ( + ) {\displaystyle \,(+)} -アラニンの溶液が+4.255(すなわち純粋なエナンチオマーの半分の比旋光度)のしか示さなかったとすると、その試料の50%は純粋な右旋性エナンチオマーであり、残りの50%はラセミ体であると判る。ラセミ体であるということは、その部分にはエナンチオマーが同量ずつ混じっているということであるから、下の図で示すように(+)異性体が75%、(-)異性体が25%の比率であることが判明する。 ⊞ ⊞ {\displaystyle \boxplus \boxplus } 50% (+) ⊞ ⊟ {\displaystyle \boxplus \boxminus } 50% ラセミ体 ◻ {\displaystyle \Box } はそれぞれ試料全体の50%を表している。測定される旋光度は純粋な(+)エナンチオマーの50% このとき、光学活性を示すエナンチオマーの比率をエナンチオマー過剰率(enantiomer excess)という。この場合、エナンチオマー過剰率は50%である。 25%の(-)体は同じ量の(+)体による旋光を打ち消すので、この混合物は50%(すなわち75%-25%)の光学純度と表現される。
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