光学系の不具合・修理とは? わかりやすく解説

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光学系の不具合・修理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 05:31 UTC 版)

ハッブル宇宙望遠鏡」の記事における「光学系の不具合・修理」の解説

1990年スペースシャトル・ディスカバリー号によって幾度打ち上げ延期乗り越え満を持して打ち上げられた。しかし打ち上げ直後調整天体の光を集める鏡の端が設計より0.002mm平たく歪んでいることが発覚。この誤差により分解能予定の5%になってしまった(ただし5%でも地上望遠鏡より遥かに高い分解能有していた)。 この歪みは、主鏡製造したパーキンエルマー社(光学事業売却により現在はグッドリッチ光学宇宙システム部門)の工場において鏡面歪み検出するヌル補正装置正しく取り付けられていないことが原因だった。本来小型の鏡の歪み検出する用途使われていたこの装置を、2.4mの大型鏡の補正用いるために無理に取り付けたことが歪み生む結果つながったのである。 この問題修正するために、焦点入ってくる15%の光を最大限活用するソフトウェア開発された。これで性能58%まで回復これ以上修復直接宇宙へ行きハッブル修理するしかなかった。 元々ハッブル運用期間15年当初の予定)の間に数回スペースシャトルから修理などを受ける予定だったので、NASAはこの修理に鏡の誤差修正する光学系装置入れる事を急遽決定。この修理に伴う船外活動のため、宇宙飛行士たちは一年以上、延べ400時間に及ぶ訓練を受けることとなる。この訓練おかげで、この大修理は無事成功結果ハッブル当初の予定遥かに超える性能を手にし、天文学史に残る数々貴重な天体写真捉えている。非常に美し芸術的な天体写真多数公開されている。これらの写真は必ずしも本物の色ではないことがある肉眼では見えない領域の光(赤外線紫外線など)を撮影した場合は、擬似カラー呼ばれわかりやすいように波長ごとに色付けするためである。

※この「光学系の不具合・修理」の解説は、「ハッブル宇宙望遠鏡」の解説の一部です。
「光学系の不具合・修理」を含む「ハッブル宇宙望遠鏡」の記事については、「ハッブル宇宙望遠鏡」の概要を参照ください。

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