保護者の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 05:43 UTC 版)
学童スポーツの世界にも、優良な指導者などに対して無理難題を要求する保護者が存在する。具体的には「なぜうちの子は使われないのか」等の選手起用に関する苦情や、「あの場面ではスクイズだろう」といった采配面でのクレーム、また、勝利至上主義的な要求をするなど様々である。こうした保護者の存在は指導者の行動、思考にも少なからず影響を与えるため、前述の「指導者の問題」は指導者個人の資質以外に、こういった保護者の存在が内包されている事を一因として発生するケースがある。こういった者は指導者に対し、「どうせ好きでやっているんだろう」との思い込みから、「子供の面倒を見てもらっている」という感謝の念の欠如や、「自分の子の事は誰よりもよく分っている」といった思い込みにより、「当該スポーツに関しては、指導者と過ごす時間の方が、親と過ごすそれよりも圧倒的に多い」という事実が思考から欠落している事と「指導者はあらゆる要素を考慮して行動する」との視点を持たないために、ある一面のみを大きく問題として取り上げ、チーム全体の和を乱すような言動をとる。このような保護者の存在は、指導者などの意欲を大きく削ぐ原因となる。また、自分の競技経験から来る思い込みにより、大人と学童スポーツとを混同し、その違いを理解していない事を原因とするケースも見受けられる。 悪質な保護者の言動の例 相手チームの選手(子供)に大声で野次を飛ばす。 打撃不振がつづくある選手にスクイズをさせて失敗した。試合後「うちの子は打撃が得意なのになぜ打たせなかった」と周囲に騒ぎ立てる。 審判の判定に対して大声で批判する。これは子供の教育上好ましくない事は当然として、学童スポーツは公式審判員以外にも、保護者がボランティアで参加している場合が多く、そのような批判はボランティアの参加意欲を低下させ、以後の大会運営に悪影響を与えるといった思慮がない。 ある監督が試合後、一人の男性に呼び止められ「あの投手はフォームを改造したほうが言い」「あの2人はボジションを入れ替えたほうがいい」「もっと走り込みをさせたら?」などと進言された。その人物と別れたのち、別の保護者から「○○君のお父さんです」と聞かされ驚いた。 指導者や他の保護者への的はずれの批判を声高に訴え、周囲に賛同を求め、全体の和を乱す。 当然「悪質な指導者の例」と、共通の言動を行う者も存在する。
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