保健衛生問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 14:34 UTC 版)
2020年の新型コロナ拡大局面において、他のドイツ各州以上にバイエルン州を感染増大の危機に直面する地域としてゼーダーは理解した。これはゼーダーと彼の州政府内閣に共通した認識であった。それゆえ、バイエルン州は新型コロナウイルスの伝播を阻止するために外出禁止令(2020年3月21日0時から)をドイツで初めて発令した州になった。さらに、パンデミックの進行にともなって、オーストリアのクルツ首相と一対一の協議をおこなった。ゼーダーは隣国の経験を参照した上で外出禁止令の発令に備えた。外出禁止令発令前の2020年3月15日にバイエルン州地方自治体選挙が予定されていたが、あらゆる予防措置が実施され、投票に行くことによる感染リスクも僅かであると見なし、地方自治体選挙を予定通り実施した。これに関しての批判があったにも関わらず、選挙実施に備えた彼の危機管理策は地元以外でも称賛された。人々の不安に対処するという理由で、ドイツの他州に先駆けて出されたバイエルン州の外出禁止令はゼーダーと数人の側近による協議だけで発令されていた。各州と事前調整するとの取り決めをゼーダーが一方的に破ったとして、ノルトライン・ヴェストファーレン州のアルミン・ラシェット州首相(CDU副党首)はゼーダーを非難した。ラシェットは他の11州首相と協議した上で独自の新型コロナ対策案を発表した。メクレンブルク=フォアポンメルン州のマヌエラ・シュヴェーズィヒ州首相も州首相協議会のトップとして、統一歩調が取れなくなったとして、ゼーダーを強く非難した。ヘッセン州のフォルカー・ボフィエー州首相やニーダーザクセン州のシュテファン・ヴァイル州首相もゼーダーを非難した。いち早くバイエルン州に外出禁止令を発令したことで、ゼーダーは他州の州首相たちから激しい批判を受けた。しかしながら、後追いする形で同様の外出禁止令が全国に広がったことで、ゼーダーは自分の決断に自信をもった。さらに、バイエルン州が特別な危機に直面していると見なして、外出禁止令発令を先行させたことを弁護した。
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