作曲方法とは? わかりやすく解説

作曲方法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:26 UTC 版)

十二音技法」の記事における「作曲方法」の解説

以下に挙げるのは最も有名なシェーンベルク提唱した十二音技法の作曲方法である。 オクターブ内の12の音を均等に用いるために、最初にそれらの音を1回ずつ使った音列作るそのような音列は、12!(=479,001,600通り作ることができるが、その全て同等に使用できるというわけではもちろんなく、音列そのもの工夫を凝らすことが作曲家仕事第一である。場合によってはベルクのように、音列調性要素織り込むことも可能である。 ここに一つ音列の例を提示する。 この音列基づいて作曲するとするならば、この音列の順で12の各音が現れなければならない。そして12の音がこの順で全て現れるまではいずれの音も反復して用いてならない(ただし、シェーンベルクピアノ作品などでは、一音もしくは二音が反復するケース見られ、必ずしも厳格ではない)。ただし、和音として(連続するいくつかの音を同時に鳴らすこともできる音名が同じであったら、どのオクターヴの音を選んでもいいし、異名同音読み替えも自由である。ただ、ヴェーベルン後期作においてはオクターヴによる調性感を避けるため、ある音名の音がどのオクターヴ現れるかまでもが厳密に管理された。 音価リズム和音として同時に鳴らす音の組み合わせ様々に変えることで、一つ音列基本形後述するような変形方法によって変形されていない元の形)からでも様々な楽想生み出すことが可能である。最初期十二音音楽はほぼこの基本形とその移高形(後述)の繰り返しのみで作曲されたが、音楽的多様性もたらすために、さらに次のような、カノンフーガなどでも見られたのと同様な手法による、音列派生形用いられる。これらの基本形派生形、そしてそれぞれの移高形を重層的同時進行させることもでき、これにより一つ基本音列から多種多様な楽想発展させることが可能となる。

※この「作曲方法」の解説は、「十二音技法」の解説の一部です。
「作曲方法」を含む「十二音技法」の記事については、「十二音技法」の概要を参照ください。

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