作曲手法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 16:14 UTC 版)
「ハイドンの名によるメヌエット」の記事における「作曲手法」の解説
「ルヴュ・ミュジカル」は1つの動機を用意し、それを用いて作曲することを各作曲家に依頼した。その動機とは、以下のように「HAYDN」の5文字をそれぞれ音名に置き換えて作ったものである。 まず、それぞれのアルファベットは以下の音にあたる。 ラ シ ド レ ミ ファ ソ A B C D E F G 次に、下へ順々にアルファベットをあてはめていく。そうすると全てのアルファベットに音があてはまる。 ラ シ ド レ ミ ファ ソ A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z しかし「H」はドイツ語で「シ」を意味するため、Hをシとし、Iをその1つ下の行に繰り下げる。そうして次以降は、再度順々にあてはめる。 ラ シ ド レ ミ ファ ソ A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z こうした規則で出来上がる「HAYDN」の音は「BADDG」、つまり「シラレレソ」となる。 サン=サーンスはこの規則が理解できなかったため依頼に応じず、また「こんな馬鹿げたことにはかかわらないように」とフォーレに忠告している。 ラヴェルはこの「シラレレソ」の音を冒頭部分から主題として使用している。それに加えて、この音を楽譜で表記した際に逆から読んだ音(シラレレソの音を楽譜に並べ、それを上下反対に読むと「レソソドシ」になる)や、その音を逆にした音列(「NDYAH」つまり「ソレレラシ」の音)も使用している。それを芸術性が高い音楽に仕上げるところにラヴェルの巧みさが見える。
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