佐渡小木海岸
名称: | 佐渡小木海岸 |
ふりがな: | さどおぎかいがん |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | 名勝 |
都道府県: | 新潟県 |
市区町村: | 佐渡市 |
管理団体: | 佐渡市(昭9・8・18) |
指定年月日: | 1934.05.01(昭和9.05.01) |
指定基準: | 地1,地9,地5,名8 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | 小木ノ城山台ヨリ白木ノ神子岩ニ至ル間ノ小木半島ノ海岸ヲ云ヒ隆起及陷没ノ地変ヲ表示スル地形トシテ最モ著シキモノナリ蓋シ半島ハ大部分カ第三紀ニ噴出シタル玄武岩ノ集塊岩ヨリ成リ初メ海底ニアリシ熔岩床ハ其ノ上ニ土砂ヲ堆積シタル後漸次隆起シテ高サ一八〇メートル八〇メートル二〇メートルノ三段丘トナリ以テ半島ヲ構成スルニ至リシニ其ノ後陷没スルコト約十メートルニ及ヒ最低段丘中ニ幾多ノ溺谷(方言澗)ヲ生ジタリ深浦澗澤崎澗宿根木澗琴浦澗虫谷澗元小木澗ハ其ノ著シキモノニ係ル然ルニ其ノ後地盤ハ再ビ隆起シテ沿岸ニハ顯著ナル波蝕崖ト共ニ高サ約一.五メートルノ標式的隆起波蝕床ヲ繞ラスニ至レリ此隆起ハ享和年度ノ大地震ニ際シテ起リタリトノ説アレト疑ハシ 然レトモ断崖ノ洞窟中ニハ壁面ニ牡■貝ノ死殻ヲ附着シ居リテ明カニ土地ノ隆起ヲ示セルモノアリ辨天崎ノ牡■穴及宿根木ノ通岩洞門ハ其ノ最モ著シキモノナリ 本海岸ハ隆起海岸トシテノ特色アル地形ヲ呈スルノミナラズ集塊熔岩ヨリ成レル断崖ニハ幾多ノ洞窟ト共ニ竒異ナル風蝕痕ヲ留メ(左八文字最モ著名)城山ヲ始メ經島矢島鉾岩筍岩神子岩等ノ島嶼遠近ニ点綴シ崖上ノ赤松ト相俟テ特種ノ海岸風景ヲ構成セリ又丘上ハ遠ク海ヲ隔テ■越後ノ山翠ヲ望ミ頗ル眺望美ニ富ム |
小木海岸
(佐渡小木海岸 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:59 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動小木海岸(おぎかいがん)は、新潟県佐渡市の南西部に位置する海岸景勝地。「佐渡小木海岸」として、国の天然記念物及び名勝に指定されている。海岸線の長さは約8キロメートルで、玄武岩、粗面岩から成る海蝕崖が連続し、岩礁が非常に多く、変化に富んだ景観が連続する。
後述するたらい舟の発祥としても知られる。
2007年、日本の地質百選に選定された(「佐渡小木海岸」)。
見所
小木海岸の一番の見所としては、断崖絶壁とそそり立つ奇岩の対比が見事な南仙峡が挙げられる。南仙峡を構成する黒褐色の粗面岩は周辺の緑、海の青にも映え、数多くの文人を魅了してきた。中でも与謝野鉄幹はこの景観を称えた詩を残している。
他の見所としては、老松が生い茂る岩礁とそれに架かる深紅の太鼓橋とのコントラストが見事な矢島経島、弘法大師(空海)が揮毫を振るったとも称される奇岩「左八文字」、自然の洞門である琴浦洞窟、世界でも珍しい枕状溶岩台地の沢崎などがある。
また、船大工たちの拠点であった宿根木の集落(重要伝統的建造物群保存地区選定)もこの小木海岸にある。
竜王洞(琴浦洞窟)は「青の洞窟」とも呼ばれ、2020年のじゃらん「まるで海外絶景ランキング」において国内2位の評価を得ている[1]。
小木海岸とたらい舟
この小木海岸はたらい舟の発祥地としても有名である。このたらい舟は明治初期に味噌樽を半分に切り改造したものである。一帯は岩礁、浅瀬が多いため、普通の舟では漁もままならなく、そのため、小回りが利いて、船底も浅いたらい舟は近海の漁に最適であった。今日でもこのたらい舟を用いてワカメやサザエ、アワビなどを採取する磯ねぎ漁が行われており、脈々と技術が受け継がれている。
また、このたらい舟は観光資源としても活用されており、たらい舟体験は観光客に人気がある。
脚注
- ^ “佐渡・竜王洞は「青の洞窟」!? 旅行情報誌「まるで海外」ランク2位”. 新潟日報. (2020年8月6日)
関連項目
外部リンク
- モデルコース紹介:小木半島 元小木コース 佐渡ジオパーク
- みな佐渡 南佐渡地区商工会
- さど観光ナビ:小木海岸 佐渡市公式観光情報サイト
- さど観光ナビ:矢島・経島
- 国指定文化財データベース:佐渡小木海岸(文化庁)
- 佐渡小木海岸のページへのリンク