中期シカン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/15 01:30 UTC 版)
中期シカン時代は900年~1100年の間続いた。バタン・グランデは政治・宗教的中心地としてこの時代栄えた。バタン・グランデには多くの熟練した金工職人がいた。バタン・グランデの支配者の墓には金銀の大杯、エメラルド、真珠、そして半貴石と貝殻と羽で飾られた黄金のマスクを付けたミイラが納められた。その他に粘土、貝殻をちりばめた木、そして織物が海鳥、魚、水中のウミギクガイを描いた。これらの貝殻は北のエクアドルで集められた。 また型を使った土器製作が盛んで、黒くて光沢のあるのが特徴。ある程度の大量生産が可能で、金属製品と共に交易品として使われた。加えて、発掘された墓にあった遺体の生物学的調査や、土器に表された人物の造形から、異なる文化的・民族的背景を持つ人々が暮らしていたと考えられている。 スペイン人がこの地にたどり着いた時の記録によると、最高位の役人は支配者が歩く場所にウミギクガイの粉を撒いて丁重に歓迎する役目だった。ランバイエケ渓谷の織物は、特徴的な目と三日月の頭飾り、海のモチーフ、スリットの入ったタペストリといったモチェとワリと現地の要素が組み合わさっている。
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