中世前期(古英語)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 14:40 UTC 版)
イギリス文学の範疇に含まれる文学テキストは、8世紀~9世紀頃に成立したものからしか残されておらず、従って周辺ヨーロッパ文学において古代と呼ばれる時代に該当するテクストはイギリス文学においては存在しない。中世の前半期と呼べる8~11世紀に古英語が成立し、現代英語の源流となっているが、その古英語で書かれたテキストとして、叙事詩『ベーオウルフ』およびラテン語福音書の東イングランド方言による翻訳が挙げられる。また、ウェセックス王国のアルフレッド大王が文教政策を推し進め、『パリ詩篇』やボエティウスの『哲学の慰め』を自らラテン語から翻訳するなど、ウェセックス方言が古英語の標準となった。この時代は韻文が主流であり、『ベーオウルフ』を含め、ゲルマン詩の特徴である頭韻が顕著である。
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