中世イスラム世界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 16:03 UTC 版)
「古代エジプト文字の解読」の記事における「中世イスラム世界」の解説
アラブの学者は、コプト語と古代エジプト語のつながりに気づいており、イスラム時代のコプト正教会の修道士たちは古代の文字を理解していると考えられていたこともあった。ジャービル・ブン・ハイヤーンやAyub ibn Maslamaなどの7世紀から14世紀にかけてのアラブ人学者はヒエログリフを理解したと言われているが、この主題に関する彼らの研究が残っていないため、これらの主張を検証するのは不可能である。9,10世紀に、Dhul-Nun al-MisriとIbn Wahshiyyaは、ヒエログリフなどイスラム世界で知られている数十の文字を含む論文をその意味を記した表とともに著した。13,14世紀にAbu al-Qasim al-Iraqiは古代エジプトのテキストを写し、いくつかのヒエログリフに音価を割り当てた。エジプト学者Okasha El-Dalyは、Ibn WahshiyyaとAbu al-Qasimの著作にあるヒエログリフの表が多くの文字の意味を正しく同定していると主張した。他の学者は、Ibn Wahshiyyaが書いた文字を理解するという彼の主張に懐疑的であり、中世イスラム世界のTara Stephanは、El-Dalyは「Ibn Waḥshiyyaの正確さを過度に強調しすぎている」と述べた。Ibn WahshiyyaとAbu al-Qasimはヒエログリフが音声的にも記号的にも機能する可能性があることを認識しており、これは何世紀にもわたりヨーロッパで認められていなかった。
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