下水道法による下水道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:43 UTC 版)
法令(下水道法)上の定義は、下水排除のための、管路施設、処理施設、ポンプ施設その他の補完施設の総体で、灌漑排水施設と浄化槽を除く。処理施設から排出される汚泥は産業廃棄物となる。 公共下水道 主に市街地の下水を排除・処理するため、原則として市町村が管理する。終末処理場を流末とする「単独公共下水道」と、流域下水道で処理を行う「流域関連公共下水道」がある。 公共下水道は都市計画における市街化区域を対象とするため、原則として市街化調整区域では利用できないが、それを補完するための事業が用意されている。 特定環境保全公共下水道(特環) - 水質の保全と生活環境改善を目的とする。処理場を持つ場合と、他の下水道(同じ又は他の市町村の公共下水道又は流域下水道)へ接続する場合とがある。 特定公共下水道 - 計画汚水量の2/3以上を特定の事業者が占める場合(工業団地等)に適用される。 雨水公共下水道 市街地における雨水のみを排除するために地方公共団体が管理する下水道で、河川その他の公共の水域若しくは海域に当該雨水を放流するもの又は流域下水道に接続するもの。2015年度の法改正で追加された。 流域下水道 複数の公共下水道の下水を受けて排除・処理するための下水道で、流域幹線と終末処理場を持ち、都道府県が管理する(2005年現在で31都道府県)。河川の流域に沿って設置され、県の管理事務所のほか公社や組合で管理される。受け入れる公共下水道の種別や構成は問わない。 雨水流域下水道 終末処理場を持つ複数の公共下水道の雨水のみを排除するための下水道で、雨水の流量調節施設を持つ。2003年度の法改正で追加された。 都市下水路 都市部の洪水防止のための雨水排水路として設けられるもので、原則として明渠であり処理施設は有しない。既存の水路等を指定して改築する場合が多く、外観は小規模河川そのもので、住民の憩いの場になっていることもある。
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