ワールドステージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 18:25 UTC 版)
国際競輪は当初、日本人の出場選手は日替わりとなっていて、いわば競馬のような単発式のレースが行われてきたが、これではエキシビションレース的な意味合いが濃すぎるばかりか、国際競輪が当初から競走得点の対象から外されていたこともあり、真剣味を欠いているというファン、有識者の声が大きかった。そこで試験的ではあるが、1988年5月に3日間制のトーナメントが川崎競輪場で開催された。もちろん、競輪選手側も3日間通して出走し、中野浩一が優勝した。 1989年、上述した川崎で開催された3日間トーナメント制を発展させて誕生したのが「国際競輪グランプリ」であった。このレースは、外国人選手については国際競輪における成績上位4 - 5名を選出。一方、日本人選手については過去に特に世界選手権等の国際大会で活躍した選手を選出した。国際競輪グランプリは1992年まで行われたが、日本勢VS外国勢というラインの図式にどうしてもなってしまうこともあるせいか、レースは単調な内容に推移した。おまけに配当面でも妙味を欠く結果となったことから廃止された。 1993年、国際競輪は3日間トーナメント制に統一され、国際競輪における成績上位者については別途表彰制度を設けたが、下位の成績である外国人選手のモチベーション低下が見られたことから、これを防止する策として、2003年に上述の国際競輪グランプリを復活する形で誕生したのがワールドグランプリであった。 2003年、2004年については、外国人選手は国際競輪の成績上位4名、日本人選手は別途、日本自転車振興会が任意に選出した5名による一発勝負で行われたが、2005年については新潟県中越地震復興支援レースというサブタイトルがついた2日間制のトーナメント方式となった。 2006年は世界選手権が4月中旬に開催された関係上、日程繰りの都合がつかなかったことから開催は行われなかったが、2007年は、サマーナイトフェスティバル開催期間中にレースが組まれることになり、外国人選手については、国際競輪成績上位3名までが「ワールドグランプリレース」、4 - 6位までが「ワールドステージレース」という形で出場することになり、日本人選手については各レースともに、サマーナイトフェスティバルに出場しない選手の中から選出された。 2008年は北京オリンピックが行われることから当初開催のアナウンスはなかったが、8月21日にJKAより競輪60周年記念としてワールドグランプリを実施することが発表された。発表によると2008年は招致した外国人選手と、残りのメンバーは日本人選手から選抜する形により、10月に1Rでの単発勝負が2回行なわれた。なお競輪の創設を記念して開催される単発レースとしては、競輪40周年記念のルビーカップ(現在の共同通信社杯競輪)以来となった。 2009年より、従前の国際競輪に代わって、外国人選手の短期登録免許制度が導入されたことを受け、ワールドグランプリは2009年以降、実施されないことになった。 2013年、上記のワールドグランプリを一新する形で、短期免許取得選手の中から選出された外国人選手と日本人選手との間で行われる単発式レースであるワールドステージが開始されることになった。 2016年以降は実施されていないが、国際自転車トラック競技支援競輪とKEIRIN EVOLUTIONが実質的な後継レースとなっている。
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