レベル3、神経症的防衛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 16:25 UTC 版)
「神経症」も参照 統制(Controlling) - 周囲環境における出来事や対象を、過度に管理・統制しようとする。 置き換え(Displacement) - 欲求を本来のものとは別の対象に置き換えることで充足すること。 解離(Dissociation) - 苦悩を避けるために、自分のパーソナリティの一部を一時的だが徹底的に一部変更すること。遁走など。 外在化(Externalization) 静止(Inhibition) 知性化(Intellectualization) - 孤立の形をとる。感情や痛みを難解な専門用語を延々と語るなどして観念化し、情緒から切り離す機制。 隔離(Isolation) - 思考と感情、または感情と行動が切り離されていること。「本音と建前」。観念とそれに伴う感情とを分離するが、観念は意識において保持し、感情は抑圧することなどである。おかしな行為だと自分では気づいているがその行為が止められない、ある種の強迫行為と関わっていると考えられている。 合理化(Rationalization) - 満たされなかった欲求に対して、理論化して考えることにより自分を納得させること。イソップ寓話『すっぱい葡萄』が例として有名。狐は木になる葡萄を取ろうとするが、上の葡萄が届かないため、「届かない位置にあるのはすっぱい葡萄」だと口実をつける。 反動形成(Reaction formation) - 受け入れがたい衝動、観念が抑圧され、無意識的なものとなり、意識や行動レベルでは正反対のものに置き換わること。本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとる。憎んでいるのに愛していると思い込んだり、愛他主義の背後に実は利己心があったりと、性格として固定されることも多い。 抑圧(Repression) - 実現困難な欲求や苦痛な体験などを無意識の中に封じ込め忘れようとすることである。その内容には観念、感情、思考、空想、記憶が含まれる。ジークムント・フロイトはこの「抑圧」が最も基本的な防衛機制と考えた。特に心的外傷体験(トラウマ体験)や、性的な欲求などの倫理的に禁止された欲求が抑圧されると考えられている。 否認との違いは、否認は実現困難な欲求や苦痛な体験を一時的に忘れるだけで、他人に指摘されるとその事に気付く。しかし抑圧は意識より深い心の深部(前意識や無意識)にまで押し込められてしまう。そのため基本的には思い出せなくなってしまう。思い出すには努力が必要であり、それほど悪い観念でなければ簡単に思い出せるが(前意識からの思い出し)、強い抑圧は無意識にまで押しやられているので思い出すのは困難である。その代表例としては赤ちゃんの頃の記憶などがある。 性的特徴化(Sexalization) 打ち消し(Undoing) - 罪悪感や恥の感情を呼び起こす行為をした後で、それを打ち消すような類似の、またはそれとは逆の行動を取ること。分離と共に用いられることが多い。 社会的な上向き・下向きの比較 逃避(Withdrawal)
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