リズモア司祭の書とは? わかりやすく解説

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リズモア司祭の書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 22:12 UTC 版)

ジェイムズ・マクファーソン (詩人)」の記事における「リズモア司祭の書」の解説

リズモア司祭の書(英語版)(リスモール司祭の書)という1512年-に編纂された、音写表記ゲール語写本がある。これは、一般にゲール語最古写本とされている。(これより古い写本は、アイルランド語(もどき)の文語とされる)。これを、マクファーソンオシアン詩集原典見立てるには無理がある。実際に日本語訳者が例に挙げている1篇の詩「フィン王に会ってから昨日六日目になる...」も特にどの詩と似てるともいえない。ただ、フィンのことを「フィン王」と呼んでおり、これはアイルランド伝承フィアナ一団の長という設定とは異なる。しかし、この写本には、オシアン語り相手聖パトリックである詩も含まれそうなるアイルランド舞台であることを否定するのが難しい。マクファーソンは、おそらくこのことを知りつつ、聖パトリック作品登場させないようしているまた、ジョン・キャンベルが「タイモーラの出来事は、細部にいたるまで1530年のアラン・マクロイレ(Allan MacRoyre)の歌に出ている」と言っているのは、まだリズモア司祭の書の編本をきちんと確認しない記述した勇み足である。キャンベル1972年著書見れば、どの詩を指しているのかわかるが、もちろん、「タイモーラ」克明になぞっている詩だなどとは言い難い更には、リズモア司祭の書(スコットランド国立図書館所蔵72.1.37写本)をはじめとする写本群マクファーソン入手しており、1762年展示されたのはこれらだとする仮説近年になって登場し(Mackintosh 1936, Stafford 1988)、訳者中村もこれをそのまま受け継いでいるが、これは疑問視されており、Gaskill は、筆記記述(transcripts)が書店閲覧されたのではと説く近年のデリック・トムソン(英語版)(Derick S. Thomson)も写本存在説分析したが、結局マクファーソン口承文学を、数々写本照合させて書いたかも知れないが、オリジナルの登場人物アイディアによって脚色し相当量自分作ったものを入れ込んだではないか述べた

※この「リズモア司祭の書」の解説は、「ジェイムズ・マクファーソン (詩人)」の解説の一部です。
「リズモア司祭の書」を含む「ジェイムズ・マクファーソン (詩人)」の記事については、「ジェイムズ・マクファーソン (詩人)」の概要を参照ください。

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