リスクと調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:26 UTC 版)
街娼は、身体的暴行や性的暴行の被害を受けやすく、また、客やポン引きに金品を強奪されることもよくある。 世界保健機関 (WHO) によれば、バングラデシュにおける調査の結果、街娼たちの 50% ないし 60% は、制服を着た警官などにレイプされたことがあり、40% ないし 50% は、地域の客にレイプされたことがあったという。 メリッサ・ファーレー(英語版)が、世界9カ国(カナダ、コロンビア、ドイツ、メキシコ、南アフリカ共和国、タイ王国、トルコ、アメリカ合衆国、ザンビア)、854人の売春婦たちを対象に調査したところ、インタビュー対象となった女性たちの 95% が身体的暴行を受けたことがあり、75% がレイプされた経験をもち、89% が売春をやめたいと考えているという結果となった。しかし、ファーレーの研究の調査手法や中立性には、ロナルド・ウェイツァー(英語版)をはじめとする他の研究者たちから批判が寄せられた。 ウェイツァーは、ファーレーの知見がラディカル・フェミニズムのイデオロギーに強く影響されたものである、とも指摘している。 経済学者であるスティーヴン・D・レヴィットとスディール・アラディ・ヴェンカテシ(英語版)は、2008年にアメリカ合衆国シカゴでおこなった街娼の調査で、ポン引きなしに働く街娼の平均時給は25ドルほどで、ポン引きと組んだ場合にはこれが50%跳ね上がることを明らかにした。この水準は、彼女たちが得られる他の仕事の概ね4倍に相当する。街娼たちは、およそ450回の客との接触ごとに逮捕され、10回逮捕されるごとに監獄に送られる。 2004年にイギリスでおこなわれた調査によれば、街娼の 95% は薬物中毒者であり、78% がヘロイン使用者となっており、クラック・コカイン中毒者の数も増加しつつあるとされた。
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