ラ・ショー=ド=フォンの火葬場
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「スティル・サパン」の記事における「ラ・ショー=ド=フォンの火葬場」の解説
ラ・ショー=ド=フォンにおけるスティル・サパンの代表例として位置付けられているのが、火葬場の装飾である。1908年から1909年にかけて建設されたものであるが、死の克服と生の勝利の喚起というテーマで、葬列に悲しみの涙から最後の別れに至るまで、象徴的な道を通らせるようにした精緻なレイアウトになっていた。また室内は石彫や打ち出し加工の施された金属板、モザイクや絵画で装飾された。レプラトニエがデザインを行い、松の木を模した三角形のモチーフや松の実のエンブレムがファサードの彫刻や内部の装飾に使われたほか、さらに象徴主義的な壁画も施された。その後レプラトニエの生徒たちによってスティル・サパンのテーマである動植物に加えて、炎と霧を象った装飾がなされた。これらによって火葬場の装飾は傑作の一つとされ、傑出した機能性、構造、そして美から、この建物は芸術的・信仰的団結の象徴とされている。この芸術性は高く評価され、現在も火葬場及び納骨堂として利用されている一方で、1988年には歴史的建造物に指定された。 内部の壁画 天井に見られる、松の木と炎をモチーフとした装飾 松の実の彫刻の細部 松の実の彫刻の細部 ラ・ショー=ド=フォンの火葬場の北面ファサードのモザイク画「彼方に向けて(Vers l'au-delà)」(1923年) ラ・ショー=ド=フォンの火葬場の南面ファサードのモザイク画「人生の勝利(Le triomphe de la vie)」(1923年)
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