ラグビーユニオンにおけるオフサイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/30 10:42 UTC 版)
「オフサイド」の記事における「ラグビーユニオンにおけるオフサイド」の解説
日本ラグビーフットボール協会ルールでは、「プレーヤーが一時的にプレーできないことを意味し、かつ競技に参加すれば反則が適用される位置にあることをいう」とされている。一見複雑に見えるが、実際にプレーしてみると比較的単純である。ただしコンタクトプレー(敵味方のぶつかり合い)の最中にはベテランプレーヤーであってもしばしば犯しやすいルールである。 以下の4種類に分類すると分かりやすい。 一般プレーのオフサイドボール保持者より前の味方選手はオフサイドである。ボール保持者より前に出てしまったプレーヤーはプレーすることができない。 たとえば、スクラムから攻撃側のスクラムハーフがスタンドオフにボールを回したら、味方のFW全員がオフサイドの状態になる。スクラムから出てきたFWの選手は、一度、バックスのボール保持者より後方に下がってからプレーに参加する。 密集のオフサイドスクラム、ラック、モールの密集戦の場合は、密集参加者の味方の最後尾の足とゴールラインに平行な線がオフサイドラインとなる。この線を超えた状態で新たにプレイすることは認められていない。 したがって、横から密集に参加したらオフサイドである。すでに密集に入っている選手は、密集から離れない限りプレイ続行可能。 唯一の例外としてスクラムでのスクラムハーフは、スクラム内でのボールの位置がオフサイドラインである。 ラインアウトのオフサイドラインアウト時は、ラインアウトの列に並ばないプレーヤーはラインオブタッチ(=ラインアウトでボールを投入する地点)から双方とも10メートル下がらなければならない(ここがオフサイドラインとなる)。 (オフサイドの反則を取られたときも、10メートル下がった位置、もしくはゴールラインのうちいずれか近い方がオフサイドラインとなる。「ノット10m (テンメーター)」あるいは「ノット10mバック」とも呼ばれる) ラインアウトの列に並んだプレーヤーは、ラインオブタッチがオフサイドラインとなる。ラインアウトからモールやラックが形成されれば、ラインオブタッチを味方の最後尾が超えた時点でラインアウト終了となり、オフサイドは解消。バックスも密集の味方最後尾の線まで前進できる。 キックのオフサイドボールをキックした場合は、ボールではなくキッカー当人がオフサイドラインとなるので、キッカーより前にいる味方は全員オフサイドに相当する。彼らをオンサイドにするにはキッカーまたはキッカーより後ろにいたプレーヤーに追い越される必要がある。それゆえキッカー等オンサイドプレーヤーは必死に前へ走って、味方のオフサイドを解消するシーンが見られる。バンザイをしたり後退したりしてレフェリーにプレーに参加する意思がないことを表示するのはこのため。 また、キックされたボールの落下点からゴールラインに平行な10メートル以内の区域は、10メートル・オフサイドとなる。キックした側の選手があらかじめその区域にいた場合はオフサイドを取られる。 敵にキックを返された場合やキックチャージが起こった場合は、ボールの位置がオフサイドラインとなる。 オフサイドの位置にいるプレーヤーがボールに関与しようとした場合に、オフサイドの反則に当たる。 オフサイドポジションにいたプレーヤーは、オンサイドとなる条件(オフサイドラインよりも後ろへ下がる、等)を満たさない限り、オフサイドが継続される。
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