ヨーロッパ三部作
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「ラース・フォン・トリアー」の記事における「ヨーロッパ三部作」の解説
1984年、頭脳派連続殺人犯を描いた初の長編『エレメント・オブ・クライム』を発表。同年の第37回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、フランス映画高等技術委員会賞を受賞した。色調の操作を極めた同作は従来のデンマーク映画とは全く異なるものであった。以後、トリアーは同作に始まる、未来に対するヨーロッパのトラウマを描いた「ヨーロッパ三部作」プロジェクトを始動させた。 1987年には『エピデミック』を製作。第40回カンヌ国際映画祭のある視点部門で上映された。同作は未来世界の伝染病を描いたダークSFのパートと、その物語を準備している2人の映画作家(トリアーと、友人で『エレメント・オブ・クライム』の脚本を共同執筆したNiels Vørselが演じている)を描いたパートからなっており、2つの物語は最後に融合することになる。 翌1988年にはカール・テオドア・ドライヤーの脚本を元に、ウド・キアーを主演に起用したテレビ映画『メディア』を製作。フランスのジャン・ダーシー賞を受賞した。 1991年、三部作の最後を飾る『ヨーロッパ』を発表。第44回カンヌ国際映画祭審査員賞、シッチェス・カタロニア国際映画祭作品賞など各地の映画祭で受賞を果たした。同作はアメリカでは『Zentropa (ツェントローパ)』の題名で公開された。 また、前年の1990年にはレイド・バックによる世界的ヒット曲『Bakerman』のミュージックビデオを監督した。このビデオは2006年のShaun Bakerによる同曲のリメイクの際にも使われている。
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