ヨハネ文書の著者とは? わかりやすく解説

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ヨハネ文書

(ヨハネ文書の著者 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/25 03:38 UTC 版)

ヨハネ文書(ヨハネぶんしょ)とは、新約聖書中の『ヨハネによる福音書』と3通のヨハネ書簡(『ヨハネの手紙一』、『ヨハネの手紙二』、『ヨハネの手紙三』)、および『ヨハネの黙示録』の5つの文書を言う。しかし現在では『黙示録』は除外し、四文書のみを指すことの方が多い。これは、『黙示録』のギリシア語表現が他文書とは明らかに異質であるという古代からも知られていた事実と、思想的にも大きな違いがあるとの認識による。


  1. ^ Carson & Moo 2009, p. 246
  2. ^ The Gospel According to John: An Introduction and Commentary (Pillar New Testament Commentary) (Hardcover). D.A Carson, Wm. B. Eerdmans Publishing Company (January 1991) pg. 25


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ヨハネ文書の著者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 10:04 UTC 版)

ヨハネ文書」の記事における「ヨハネ文書の著者」の解説

ヨハネの黙示録』が序文ヨハネ名乗っているほかは、これらの本文中に著者の名前は記載されていない伝統的にこれらの文書はいずれ使徒ヨハネ由来するものとされてきた。しかし、使徒ヨハネ自身がすべてを書いた考えられていたわけでもない。すでに伝承も、『ヨハネの福音書』は口述よるもの弟子プロクルス筆録になると考えていた。 4-5世紀神学者ヒエロニムスらは、使徒ヨハネとは別人長老ヨハネが『ヨハネの手紙二』と『ヨハネの手紙三』を書いたとの見解示した。ただし D. A Carson語彙構造文体において『ヨハネの手紙一』『ヨハネの手紙二』『ヨハネの手紙三はいずれも『ヨハネの福音書』と非常に似ていることを指摘している。 また、ヨハネの黙示録』の正統性長く議論になってきた。『ヨハネの黙示録』は他のヨハネ文書文体上の特徴共有しないため、筆者異にする可能性は、筆者同一とする見方とともに長く古代教会のなかに存し、両陣営の間にたびたび議論が行われた。エウセビオスは『教会史』に「使徒ヨハネとは異な別のヨハネ」を黙示録筆者とする議論収録している。2世紀神学者ユスティノス始めとして、紀元200年前後の神学者たち(リヨンエイレナイオスアレクサンドリアのクレメンステルトゥリアヌスキプリアヌスヒッポリュトス)は黙示録使徒ヨハネ帰するのに対し3世紀半ばアレクサンドリアディオニシウスや、エウセビオス異議唱えている。 高等批評影響下にある今日近代聖書学大勢は、ヨハネ文書いずれも使徒ヨハネ自身書いたものでは無いと考えている。しかし、聖書批判学者の間でも、それぞれの著者帰着議論一致見ていない。 3人の著者想定する例を挙げる。 『ヨハネによる福音書』と『ヨハネの手紙一』の著者ヨハネの手紙二』と『ヨハネの手紙三』の著者ヨハネの黙示録』の著者ヨハネによる福音書』は原作者のほかに大きな加筆編集加えたものとして、これだけで3人の記者想定する説もある。詳しくは『ヨハネによる福音書』の項を参照のこと。 それぞれの著者が誰であるかはともかく、これら文書思想的共通点から、キリスト教内の一定のグループがこれらヨハネ文書作り出したとする考え方主流である。このグループヨハネ教団と呼ぶ。 『ヨハネの黙示録』に限っては、他と異な終末思想提示しているとの指摘がある。

※この「ヨハネ文書の著者」の解説は、「ヨハネ文書」の解説の一部です。
「ヨハネ文書の著者」を含む「ヨハネ文書」の記事については、「ヨハネ文書」の概要を参照ください。

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