ヤング・ブリティッシュ・アーティストとの決別
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「サーチ・ギャラリー」の記事における「ヤング・ブリティッシュ・アーティストとの決別」の解説
2004年5月にはイギリス最大の美術運送・保管業者モマート社の倉庫火災で多くの美術作品が燃える事件が発生し、サーチ・コレクションも主要な作品を含む100点以上の作品が焼失するという被害にあった。サーチはこの被害に落胆したという。 このころからサーチはコレクションの軸足をイギリス以外のヨーロッパ大陸の若手画家たち(リュック・タイマンスなど)に移し始め、2005年初頭から開かれた『絵画の勝利('The Triumph of Painting')』というタイトルの常設展では、YBA作家はほとんど展示されずもっぱら絵画(ペインティング、油絵やアクリル画など)のコレクションが公開された。また、YBAの作家の代表作でサーチ・ギャラリーの目玉だった作品群を一気にオークションに掛け、イギリスからダミアン・ハーストらの代表作がアメリカなどへ流出する事態になった。 またカウンティ・ホールのオーナー(日本企業である白山殖産)との賃料をめぐるトラブルがあり、サウス・バンクを離れてチェルシーのスローン・スクエア付近の使われていない陸軍兵舎跡(ヨーク公邸、Duke of York's Headquarters)に移転することが2005年9月に発表されている。2005年10月にサーチ・ギャラリーは白山殖産との裁判で敗訴しカウンティ・ホールから退出した。サーチ退出後のカウンティー・ホールは複数の劇場をもつ演劇のためのセンターとなる予定になっている。 チェルシーでの再オープンは2007年となるはずであったが延び延びとなり、2008年10月に再オープンすることになった。再開第一回目の展覧会は『革命は続く:中国からの新しい芸術』(The Revolution Continues: New Art From China)と題された、ジャン・ホァン(英語版)(張洹)、ジャン・シャオガン(英語版)(張暁剛)、リー・ソンソン(英語版)(李松松)、スン・ユアン(中国語版)+ペン・ユー(中国語版)(孫原・彭禹)らを中心とした中国現代美術の展覧会であった。
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