ヤマギシ会の農業
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「幸福会ヤマギシ会」の記事における「ヤマギシ会の農業」の解説
『農業が創る未来』の著者である村岡到は、ヤマギシ会の農業について次のように記している。「ヤマギシ会は、日本農業全体が衰退しているなかで逆に着実に実績を積み重ねている。(略)ヤマギシ会は、その年間の売上高が農事組合法人のトップに位置する実績を上げている。この事実はメディアでも取りあげられた。情報誌『FACTA』五月号では小さな記事ではあるが、『農事組合法人のトップに躍り出た「ヤマギシ会」」と見出しをつけられ、「年間売上高は約六六億円、約七五〇人(豊里プラス春日山)のメンバーが共同生活している」。 また、村岡はヤマギシ会の農業は、農業関連の業界などで早くから注目されていた、として、「大阪農業ジャーナリストの会」や「現代農業」「米穀新聞」、小松作業の「鳥と人」「環境新聞」「FEEDING」「鶏卵肉情報」「養豚情報」「牧場ガイドブック」(家の光協会)、黒田宣代著『「ヤマギシ会」と家族』などでヤマギシ会の農業が紹介されていることを記している。 さらに、村岡はこうも述べている。「ヤマギシ会の農業を研究テーマに設定して全面的に明らかにする労作も発表されている。すでに四半世紀前の一九八八年に、農林水産省の職員・足立恭一郎氏は『有機農業』という視角から、ヤマギシ会の営為に着目した。足立氏は、農林省農林水産政策研究所の雑誌『農業総合研究』で、『「産消提携」による農の自立——ヤマギシ会の営みを事例にして』といして、ヤマギシ会の農業の実態を克明に研究し、そこに日本農業の活路を見出していた」。「足立氏は、ヤマギシ会の農業がこの急成長を可能にしたのは要件として、参加者が『修養の思想』(「研鑽の姿勢」)で事に当たっていることを上げ、彼らの労働観に着目し、その独特の『適期作業』の有効性を分析している。その労働観とは『結果を求めて過程を楽しまず、自分のためだけにする労働は貧しい』と語る心境である。『適期作業』とは、『場に収まって、機に動く』と表現されている、労働のやり方である」。
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