モレル家・モレル商会
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「モンテ・クリスト伯」の記事における「モレル家・モレル商会」の解説
ピエール・モレル (Pierre Morrel) マルセイユの貿易会社モレル商会の経営者で、ダンテスの雇主。投獄されたダンテスを救おうとヴィルフォールに談判したが放置され、百日天下期の皇帝ナポレオンに訴状を提出までしたため、第二復古王政期にはダンテス同様のボナパルティストと見なされて迫害に遭う。 この事件以来、立て続けに船を失う、複数の取引銀行が倒産するなど、急激に会社の経営が傾き、最後の頼みの綱となったファラオン号も沈没して破産に追い込まれるが、すんでのところで素性を隠して現れたダンテスに救われる。 会社を再建した後、正体不明の「恩人」を探すも見付けられず、マクシミリアンに「あれは確かにエドモン・ダンテスだった」と言い残して没する。 マクシミリアン (Maximilien) ピエールの息子で軍人(騎兵大尉)。幼い頃、ダンテスが遊び相手になったことがある。清廉実直な青年で、パリにおけるモンテ・クリスト伯爵の一番の友人として交流を持つ。伯爵からは実の息子のように可愛がられ、エデとの結婚を望まれるも、彼自身はヴァランティーヌとの愛を貫く。 ヴァランティーヌが毒殺されかけた際に伯爵へ助けを求めたことで、伯爵は復讐の計画を変更することになる。 ジュリー (Julie) ピエールの娘でマクシミリアンの妹。破産者が娘を嫁に出すことを憚った両親によって、エマニュエルとの結婚を延期にされている。 ダンテスが扮した債権者から、支払い済みになっている借用状とともに結婚資金と称したダイヤモンドを贈られ、会社再建後にようやく結婚する。 エマニュエル・エルボー (Emmanuel Herbault) モレル商会の事務員。商会が破産の危機に瀕した時も最後まで残った一人。後にジュリーと結婚し、ピエールの死後は会社を受け継ぐ。 コクレス (Coclès) モレル商会に勤める隻眼の老人。商会が破産の危機に瀕した時も最後まで残った一人。泰然自若としてひたすら忠実に会計係を務める。 ペヌロン (Penelon) 沈没当時のファラオン号に乗っていた老水夫。沈没に到った状況をピエールに報告するため帰還し、ダンテスが扮した債権者に従って新しい船に乗船する。後にモレル家の庭師になる。
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