モハ1000形・クハ1010形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/08 07:47 UTC 版)
「定山渓鉄道モハ1000形電車」の記事における「モハ1000形・クハ1010形」の解説
第二次世界大戦後の混乱が収まり、朝鮮戦争による特需(朝鮮特需)による好景気を迎えた1950年代初頭の定山渓鉄道では、沿線の通勤・通学客に加え定山渓温泉へ向かう観光客の利用も増加し始めていた。それに伴い、定山渓鉄道は観光輸送に重点を置いた新型電車を導入する事を決定した。これがモハ1000形(電動制御車)とクハ1010形(制御車)である。1951年に1両づつ(モハ1001、クハ1011)製造された。 通勤需要増加に伴い製造された3扉・全席ロングシートのモ800形とは異なり、モハ1100形・クハ1010形は2箇所に扉が設置され、座席は片開き式の乗降扉周辺にロングシート、それ以外の箇所には2人掛けの固定式クロスシート(ロマンスシート)が導入された。台車は日本車両製造製のW-2-18形で、軸箱支持方式としてウイングばねが用いられた。両形式とも両端に運転台が設置されている両運転台車両であった。 1952年1月10日に竣工し、登場当初はモ800形と共に通過駅が存在する準急・急行列車に使用されていた。また当初は車体全体がフェザントグリーンに塗られていたが、後に全体がアイボリー、窓回りがスカーレットへと変更された。札幌市営地下鉄建設に伴う定山渓鉄道線の線路敷買収に伴い1969年10月31日に全線廃止となるまで使用されたが、以降は他社への譲渡は行われず両車とも廃車・解体された。
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