メモリ、変数の少なさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 03:24 UTC 版)
「Casio Basic」の記事における「メモリ、変数の少なさ」の解説
Casio Basicは、変数名を大文字のA-Z,θ,小文字のrのいずれか1文字にしなくてはならない。しかもグローバル変数、ローカル変数の概念がまったくない。そのためCasio Basicでプログラミングを行う場合は変数の数をいかに少なくできるかが重要である。変数を減らす手段として、行列やリストを使う方法がある。リストは他の言語における1次元配列のようなもので、名前は数字で1~27まで使用できる。データの上限は1つのリストあたり999個である。しかし実際はメインメモリの容量による制限で、最もメモリの多いfx-CG50ではほとんどすべてのメモリのデータを消しても2400個が限界である。実際は他のプログラムやデータなどでメモリが使用されるため、1000個程度が限度である。しかしリストを使用するとどこになんのデータが有るかわかりづらくなり、すぐにスパゲティプログラムになってしまう。しかもこのリストは通常計算で使用するリストと共用であるため、誤って大切なリストに書き込みをしてしまうと取り返しのつかないことになってしまう。プログラム開始時にリストはクリアされない。そのため事前にユーザーにリストモードでデータを入力させ、そのデータを用いて大量の複雑な計算をプログラムで行うことも可能である。 Casio Basicでは一応擬似的に2次元配列が使用可能である。それは計算用の行列を2次元配列のように使用することである。Casio Basicには行列を読み書きするコマンドが用意されているが、先述のリストよりもメモリの消費が激しく、他にほとんどデータがないとしても60*60の行列を一個使用する程度で限界である。また、こちらも同様に上書きには注意が必要である。誤って上書きしないようプログラムを開始する前には確認メッセージを表示させたりすると言った工夫が必要である。 しかし、これらの方法は動作が非常に重く、一回の読み書きで数百ミリ秒の時間を要し、何個も値を書き換えたりすると数秒に渡りプログラムが一時停止する。そのため動きがあるアクションゲームなどを制作する際は使用を控えるのが賢明である。また、行列を作成する時、メモリが足りなくなると容赦なくプログラムが停止するため、行列の作成は途中でプログラムが停止しないようプログラムの最初に行うようにし、プログラムの途中で行列を作成、拡張することは避ける。
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