ムーアとロイドの見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 08:28 UTC 版)
「ガイ・フォークス・マスク」の記事における「ムーアとロイドの見解」の解説
無政府主義者で『Vフォー・ヴェンデッタ』のストーリーを書いたアラン・ムーアはこの仮面の使用に肯定的で、2008年の『エンターテインメント・ウィークリー』のインタビューでは「別の日にニュースを見ていたら、サイエントロジー本部の周囲をデモ行進する人々が映っていて、突然画面が切り替わるとデモ参加者の全てが『Vフォー・ヴェンデッタ』のガイ・フォークス・マスクを着けており、これには大いに励まされた。私には嬉しく、温かく小さな熱情が灯った」と述べている。ムーアはそうした目的のために V というキャラクターを作ったのではないが、『ガーディアン』紙に対して「Vフォー・ヴェンデッタを書いている時、心の奥底では『こうしたアイデアが実際に影響力を持つとしたら凄いことではないか?』と考えていた。つまらない空想物語が現実世界に侵入するのを見始めるのは … 奇妙なことだ。私が30年前に創作したキャラクターが、架空の世界からどういうわけか抜け出してきたような気がする」と述べている。 『Vフォー・ヴェンデッタ』の作画者・共著者のデヴィッド・ロイドは次のように述べている。 ガイ・フォークス・マスクは今や有名なブランドとなり、専制政治に対する抗議活動で使うのに手頃なプラカードとなった。 … 人々がこの仮面を被った様子はユニークで、大衆文化のアイコンがそのように使われるのは嬉しいことだ。アノニマスの人たちは、自分たちを没個性にし、かつ個人主義への支持を象徴するという、多目的なビジュアルを必要としていたのだと思う。 … 『Vフォー・ヴェンデッタ』は社会システムに対して立ち向かった一人の男の物語だ。もともと主人公の V は生体実験を受けさせられた強制収容所から脱走することになっていたが、私は彼が狂気の最中であのマスクを着けて、この国の偉大な歴史的革命家であるガイ・フォークスの使命を帯びるという構想を持っていた。
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