ムスリムフレンドリー・ハラール的な対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 14:06 UTC 版)
「ハラール」の記事における「ムスリムフレンドリー・ハラール的な対応」の解説
ムスリムフレンドリーとは「ムスリムにとって利用しやすい」「ムスリムに友好的である」という造語であり、海外でも使われている。非ムスリムが多い地域などで地域外のムスリムをもてなす際に、施設や飲食店を整備した上でムスリムフレンドリーを謳うことで観光客を誘致したりといったことが行われることがある。日本ハラール協会などでは「ハラールを満たした上でムスリムが使いやすい状態」を指すべきとしているが、「ハラール認証が困難な場合に店の努力などで部分的にまたは十分にハラールを満たすこと」「ムスリムに対しての一定の配慮がある」といったような幅広い使い方がされている(具体的に「豚肉や酒を使わずハラール肉を使ったムスリムフレンドリーメニューを作る」など)。ムスリムフレンドリーを謳う側、また利用する側がサービスの内容をしっかり把握しなければならない状況となっている。またサービスを利用するか否か最終的に判断するのは各々のムスリムである。日本のイスラム法学者の中田考はハラール認証制度そのものへ苦言を呈しており、店側が自主的に原材料や産地を示してムスリムが判断できるようにする対応を支持している。ムスリムフレンドリー認証団体は日本アジアハラール協会専門的に行なってます。 ポークフリー、アルコールフリー、「NO PORK , NO LARD」 製品や料理に「ポーク(豚肉)」、「アルコール」を使っていない(フリー)を示しており、ハラールに注意しているムスリムなどへの一つの情報源になる(非ムスリムへも豚肉やアルコールを使用していない商品を選ぶ基準となる)。ただし厳密なハラールから見ると不完全な表記・対応になっており、「ポークフリーはハラールであることを示してるわけではない」と指摘や批判もされている 。例えば仮に豚肉を使わず牛肉を使っていたとしても、規則に沿った屠殺をしていない牛肉はハラールではない。ポークフリーはハラール認証を受けていない店のハラール的な対応として表記されることもある。また店内で(主に外国人旅行客向けに)酒類を販売しているものの、料理はハラールに則ってっている場合でも店としては「ハラール」を名乗ることが原理的に難しくなるためこの場合も「ポークフリー」が使われる。ハラールの区分けに比較的厳しいマレーシアでも飲食店やスーパーマーケットでの「NO PORK , NO LARD」の表記は珍しくない。こういった表記に対してはムスリム自身が判断または容認するかも選択していく必要がある。
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