ミラージュIV P
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「ミラージュIV (航空機)」の記事における「ミラージュIV P」の解説
当初に計画されていた、マッハ1.85の快速を活かした高々度侵入による戦略爆撃機としての運用は、進出半径3,500kmを達成した。しかし、速度に頼った高高度侵入というコンセプトそのものが、既に防空システムの発達により自殺的な行為となっており、1966年には早くも電子技術の発達を反映して低高度侵入による運用へ切り替える方針が立てられたが、これによって速度・進出距離の双方が低下することとなった。更に、1970年代には低高度であっても無誘導爆弾による攻撃は危険性が高くなり、空対地巡航ミサイルASMPの開発と平行して、ASMPへの対応を含めた改造型ミラージュIV N、後に変更されミラージュIV P(Mirage IV P)となる型の開発が開始された。Pは、Pénétration stratégique(戦略侵攻型)の頭文字である。 ミラージュIV Pは、ASMP1発か偵察用カメラポッドのいずれかを機体下部に搭載可能であった。1982年10月12日に初飛行を遂げ、18機が改造され、1986年5月1日に戦力化された。 ミラージュIVは長らく弾道ミサイル及び弾道ミサイル潜水艦と共にフランス核戦力(Force de Frappe)の三本柱を担ったが、基本設計の古さは否めず、また老朽化も進んでいたために、1996年、核兵器運用任務をミラージュ2000Nに引き継ぎ、残るミラージュIV Pは、全て偵察飛行隊(Escadron de Reconnaissance Stratégique)に転属された。当初の予定では偵察飛行隊もミラージュ2000Nに更新する予定であったが、搭載予定の新型偵察ポッドが間に合わず、暫定的にミラージュF1CRに引き継ぐ形で2005年6月23日に退役し、全ての機体が退役した。
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ASMP 巡航ミサイルの運用能力他を追加した性能向上型。IV N より改称。IV A より18機が改修。
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