ミッションの検討経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 06:42 UTC 版)
「Solar-C_EUVST」の記事における「ミッションの検討経緯」の解説
「SOLAR-C」も参照 ESAとの国際協力ミッションとして検討されてきたSOLAR-Cだったが、2015年にESAのコスミック・ビジョン中型 (Cosmic Vision Medium) 4号機としての提案が不採択となり、このまま継続検討することが不可能となった。そのため、SOLAR-Cワーキンググループでは「尖鋭化」という表現で科学的目的を絞り込んだ小型・低予算のミッションとして再構築する方向で検討を継続した。また、2016年7月には、太陽物理学における国際協調を改善し、次の10年に向けて多国間太陽物理ミッションのコンセプトを開発するための研究チーム Next Generation Solar Physics Mission Science Objectives Team (NGSPM-SOT) が日米欧の研究者14名から結成された。NGSPM-SOTは、一年後の2017年7月に、JAXA、NASA、ESAに対して最終勧告を提示した。この最終勧告では、2020年代の太陽物理ミッションで特に優先度の高い観測機器を3つに絞り、「大型衛星に3つ全てを搭載して打ち上げる」または「複数の小型衛星に分けて搭載して打ち上げる」という2つの方式が提案された。 NGSPM-SOTの勧告を受け、SOLAR-Cワーキンググループは、提案された3つの観測機器のうち彩層からコロナに至る領域を観測するEUVST(極紫外線高感度分光望遠鏡)のみを搭載した小型衛星を打ち上げるミッション「Solar-C_EUVST」として再構築することとした。2018年1月には、JAXA公募型小型衛星の候補としてミッションコンセプトを提案、2018年7月に宇宙理工学委員会の評価小委員会による審査で採択された。これを受け、ISASはプリフェーズ A1b(アイデア実現加速プロセス)に進める衛星計画に決定。その後、2018年12月の国際科学審査、2019年3月のISASプリプロジェクト候補選定審査を経て、2019年4月からはプリフェーズ A2(ミッション定義フェーズ)の活動をJAXA主導で開始した。2019年5月、公募型小型3号機には小型JASMINEが選定されたが、元々Solar-C_EUVSTは公募型小型4号機を目指しており、プリフェーズA2の活動を継続した。2020年6月、宇宙政策委員会第88回会合で提出された次期宇宙基本計画工程表(案)の中で、Solar-C_EUVSTが公募型小型4号機に選定されたことが明らかとなった。
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