マシンの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 14:04 UTC 版)
カウル 効率のよいクーリング・システムとして、昨年度のマシン(KN83)は、オイルクーラーは、リアウイングの直下にあったが、ラジエターは、重心に最も近いホイールベースセンターに置き、冷却風を、クルマの上から入れてボディサイドに抜く形で、ダクトを設定していた。KN83では、夏場に深刻なオーバーヒートに見舞われなかったので、その配置を踏襲することにした。オイルクーラーもホイールベースセンターに設置した。 冷却系は運転席の左右に集中することになり、KN83で使用していたサイド・エキゾーストは、後方排気に変更になった。ラジエターは、当初右側のみの設置であったが、オーバーヒートのため左右両側設置に変更された。ラジエターとオイル・クーラは、マシンのセンターラインに対して約10度の角度を持ち、「ハの字」形に配されている。その結果、クルマの下には空気を流さないということになり、空洞ポンツーンを積極的に利用する方法が取れなかった。 フロントカウルは、ダルノーズとウイングノーズの2種類を用意したが、結果としてはダルノーズを使用した。ウイングノーズはフェンダー間にシングルプレートのウイングを渡して、細かなダウンフォース調整が可能であるが、風に対してクルマがわずかに横を向いた姿勢を長くとらざるを得ないコーナーが多い富士では、空気が逃げるのでダルノーズのほうがいいという判断である。 空気抵抗の低減に関しては、カウルに航空機デザインで採用されるコークボトルラインを採用して、カウルの後部をグッと絞って断面積の減少を図った。リアカウルにあるエアインテークも、ラジエター/オイルクーラーのエアインレットからのダクトに集約して、カウルからの突起をなくしている。 カウルは、FRPに部分的にケブラーを使用して軽量化を図った。 シャーシ シャーシは、昨年度の最終選予選中に空を舞い小破したマーチ・812を完全にリビルトして、カーボンクロスを貼り付けて剛性を向上させている。リアサスペンションのジオメトリを変更して、日本ダンロップのバイアスタイヤよりもやや小径ラジアルタイヤに対応した。
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