ボタン式鍵盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 06:26 UTC 版)
ボタン式鍵盤は、小型の丸いボタンキーが並んだものである。 ピアノ式配列 日本の大正琴や、コーカサスの東方アコーディオン、その他で見られる。 非ピアノ式配列 アコーディオン、バンドネオン、コンサーティーナなどの蛇腹楽器など、鍵盤の面積をコンパクトにまとめる必要がある鍵盤楽器に用いられることが多い。キー配列はピアノの様な一般的な鍵盤とは大きく異なり、さらにダイアトニック配列のものは蛇腹を押すときと引くときで1つのボタン式鍵盤から別の音が出る。ボタン式鍵盤の利点は、狭いスペースに複数列の鍵盤を配することも可能なことで、通常の手鍵盤では届かない2オクターブ以上もの音程を片手で押さえることもできる。またボタン式鍵盤は構造上、鍵盤間に適度なすきまが確保されているため、(ピアノなどで初心者が犯しがちな)隣接する鍵盤を間違って同時に押してしまうというミスタッチからも自由である。その反面、ピアノ式鍵盤なら簡単にできるグリッサンド奏法がボタン式鍵盤では難しいなど、不利な点もある。 大正琴のボタン式鍵盤。各ボタンの「1234567」の洋数字はそれぞれ「ドレミファソラシ」を表し、半音のボタンはピアノ式鍵盤の黒鍵と同様の要領で並んでいる。 コーカサスの東方アコーディオン。演奏者から見て左手側(写真の向かって右側)のベースボタン鍵盤は、ピアノ式鍵盤の白鍵と黒鍵の配列と同様である。 このコンサーティーナは2㎏未満の軽小な楽器だが、ダイアトニック配列のボタン式鍵盤を採用することにより、ピアノの音域(88音)の半分近い42音を確保している。 ボタン式鍵盤の鍵盤ハーモニカ。教育楽器でおなじみのピアノ式鍵盤ハーモニカと比べ、狭い面積に多くの鍵をつめこむことができ、楽器の演奏性能が向上している。
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