ホームズシリーズから生まれたミステリ用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 01:21 UTC 版)
「シャーロック・ホームズシリーズ」の記事における「ホームズシリーズから生まれたミステリ用語」の解説
ワトスン役 探偵の相棒や助手を勤め、一連の活動を記録する人物。 赤毛トリック 「赤毛組合」に由来。ミスディレクション、はぐらかし、の一種。ドイル自身もいくつかの同工異曲作をものしているほか、鮎川哲也、島田荘司に同趣向の作品がある。 鳴かなかった犬の推理 「白銀号事件」に由来。事件当夜の犬の「とても奇妙な行動」からホームズは犯人を特定した。転じて「一見何の不自然もないことが、実はとても奇妙であること」。時に誤解されるが、「あの夜犬は何もしなかった」はホームズの台詞ではない。S・S・ヴァン=ダインが推理小説の書き手に示した「ヴァン・ダインの二十則」(1928年)においては、当時においてすでに陳腐化した手法の一つとして掲げられており、一種の禁じ手となっている。 バールストン・ギャンビット 『恐怖の谷』の舞台となった邸の名に由来。トリックの概要自体は、ディケンズらに先駆がある。現実の捜査技術の発達で次第に姿を消した。バールストン先攻法ともいう。 ソア橋のトリック 「ソア橋のなぞ」に由来。S・S・ヴァン=ダイン、横溝正史らが後に同様のトリックを盛り込んだ作品を著している。また、ドイルの遺品がオークションにかけられようとした時、殺人事件が起こるが捜査は難航し迷宮入りと思われた。しかし、このトリックを利用して英国から流出するのを阻止しようとした自殺ではないかと警察に助言が齎されたことにより、この事件は殺人事件を偽装した自殺だと判明した。
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