ホームズとワトソンの役作り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/13 08:18 UTC 版)
「名探偵シャーロック・ホームズ (テレビドラマ)」の記事における「ホームズとワトソンの役作り」の解説
真っ先に配役が決まったのは、主人公ワトソン役の第一候補だったパニンである。「並外れて感性の鋭い俳優」で、自身も監督経験があるパニンは、カヴン監督の意図を正確に理解し、キャスティングなどにも積極的に参加した。後に、監督は「プロジェクトの大部分はパニンのおかげで成り立っている」と述懐している。続いてペトレンコがホームズ役の第一候補に挙がった。ペトレンコは、この重要な役で俳優としての印象が左右されることを心配し、また自分がホームズのイメージではないと考えて一旦は断った。しかし別作品の撮影が突然中止になり、監督の説得を受けてテストに参加することになった。監督によると、当初パニンもこの配役に反対していたが、テストで考えを変えたという。「君(監督)がどうしたいのか分かってきた気がする。」「(うまくいかないと思うが)もしうまい具合に事が運んだらさぞ面白くなるだろう。」やがて撮影が終わる頃には「彼(ペトレンコ)とだったからうまくいったんだ。」と話すようになっていた。もちろん役作りは初めから順調だったわけではない。ペトレンコとパニンは役柄さながら二人三脚で、本作独自のホームズ&ワトソン像を築いた。撮影開始当時、ペトレンコは役柄がつかめず不安を感じていた。パニンは「イゴール、君は燃えればいい。私が支えるから。」と励まし、ステレオタイプから脱却して自由に演技をするよう促した。試行錯誤の中で、ロンドンの街を生き生きと駆け回るホームズと、彼に振り回されながらも手綱を引き締めるワトソンのキャラクターが確立されていった。ペトレンコは「パニンからパートナーとしての力強い支えを感じていた。彼が受け止めてくれるとわかっていたから手探りでパスを送ることができた。」と感謝し、「パニンのような演技の名人と仕事ができたことは幸いだった。彼のもとで僕は多くを学んだ。僕の学校だったんだよ。」と振り返っている。
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