ホームズとアイリーン・アドラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:50 UTC 版)
「ボヘミアの醜聞」の記事における「ホームズとアイリーン・アドラー」の解説
アイリーン・アドラーは、ホームズが「あの女性 (the woman)」とただひとり定冠詞をつけて呼ぶ特別な存在である(事件について話す時は「アイリーン・アドラー」と名前でいう場合もある)。ホームズはアイリーンを初めて見たときの感想として、「男が命をかけても惜しくないほどの、美しく心ひかれる顔をした女性」とワトスンに語った。作中、ワトスンはホームズがアイリーンに恋愛に似た感情を抱いているわけではないと書いているが、シャーロキアンの間では、やはり恋愛に似た感情を持っていたのではないかとする説と、ワトスンの書いた通りで、唯一能力的に敵わなかった女性として特別なのだとする説に分かれる。事件の終わりにホームズがアイリーンの写真を欲しがった理由についても、ブロマイドとして手元に置きたかったという説、変装した彼女と再会したときに見破るためとする説、完全に成功できなかった事件の自戒のためだとする説などに解釈が分かれている。なお、ホームズ自身は「悪魔の足」で「自分は人を愛したことはない」と告白している。 ベアリング=グールドは1962年に発表したホームズの伝記の中で、大空白時代にホームズとアイリーンが再会して同居生活を送り、息子を儲けたことにしている。この設定は1976年のテレビ映画『シャーロック・ホームズ イン・ニューヨーク』でも使用された。 なお、ワトスンはアイリーンは『ボヘミアの醜聞』の話を書きまとめている時点で死亡していると認識しており、前書き的な冒頭部分で「故アイリーン・アドラー(the late Irene Adler)」という記述がある。
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