ベルギー独立をめぐってとは? わかりやすく解説

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ベルギー独立をめぐって

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 15:10 UTC 版)

ヘンリー・ジョン・テンプル (第3代パーマストン子爵)」の記事における「ベルギー独立をめぐって」の解説

パーマストン卿が外相就任したばかりの頃の外交上の懸案ベルギー独立革命であったベルギーは、ウィーン条約以来オランダ王室オラニエ=ナッサウ家統治下に置かれていたが、1830年7月フランス7月革命影響受けて自由主義ナショナリズム機運高まりオランダ当時絶対君主制政体だった)からの独立求め蜂起発生し10月にはベルギー独立宣言される至った周辺国介入しロシアオーストリアプロイセンという神聖同盟を結ぶ絶対君主制三国オランダ支援し自由主義的なイギリス7月王政下のフランスベルギー独立支援する構図になったベルギーめぐって欧州各国対立が深まる中、前政権の英外相アバディーン伯爵国際会議提唱し11月4日からロンドン会議開催された。この会議のさなかにグレイ伯爵内閣への政権交代があり、新たに外相就任したパーマストン卿が就任早々この会議取り仕切ることとなった1831年1月20日会議パーマストン卿は各国同意取り付けてベルギー永世中立国としての独立認めた続いて誰をベルギー君主にするかが焦点となったが、ベルギー国内ではフランス庇護のもとに自由主義国家として独立維持しようという世論強かったため、2月3日ベルギー国民議会ロンドン会議独断フランス王ルイ・フィリップ次男であるヌムール公爵国王選出した。これに神聖同盟三国激しく反発しパーマストン子爵ヌムール公爵ベルギー王位を断念させるようフランス代表タレーラン説得あたった孤立恐れたフランスは、ヌムール公爵ベルギー王位を辞退させた。 ヌムール公爵の線が消えると、首相グレイ伯爵ザクセン=コーブルク家のレオポルド公子亡きシャーロット王女の夫)のベルギー王即位を狙うようになり、パーマストン子爵もその意を汲んで会議レオポルド公子推したパーマストン子爵の手腕で最終的にフランス神聖同盟三国レオポルド公子ベルギー王とすることを支持したベルギー国民議会6月4日レオポルド公子推戴賛成する決議をし、レオポルドレオポルド1世としてベルギー王即位することとなったこの後レオポルド1世ベルギー領土範囲、またオランダ国債のオランダベルギー負担割合めぐってオランダ対立深めていった。パーマストン主導するロンドン会議ははじめレオポルド1世主張支持したが、それに反発したオランダ王ウィレム1世8月2日ベルギー侵攻開始ベルギー英仏援軍求めた神聖同盟三国オランダ明白な侵略行為擁護しがたく、ロンドン会議フランス軍出動認めたフランス軍ベルギー進駐開始するオランダ軍8月15日ベルギーから撤退したフランス軍そのままベルギー進駐続けようという構え見せたが、神聖同盟三国反発パーマストン子爵説得最終的にフランス軍撤収した。 この一連の騒ぎロンドン会議オランダ側に若干有利な修正議定書採決したが、オランダ側はそれでも了解せず、最終的にウィレム1世議定書受け入れてベルギー独立承認したのは1839年になってのことであった。 それでもベルギー独立ヨーロッパ大戦拡大することなく実現できたのはパーマストン子爵会議外交の手腕の賜物だった。国王ウィリアム4世はこの会議功績パーマストン子爵バス勲章ナイト・グランド・クロス(GCB)を授与している。

※この「ベルギー独立をめぐって」の解説は、「ヘンリー・ジョン・テンプル (第3代パーマストン子爵)」の解説の一部です。
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