ベトナム戦争による変革とは? わかりやすく解説

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ベトナム戦争による変革

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/01 03:41 UTC 版)

ウィンチェスターM70」の記事における「ベトナム戦争による変革」の解説

狩猟用として開発されウィンチェスターM70は、同一作動システム多様な口径対応するという、当時としては珍しかった特筆すべき点持っていた。特に.308ウィンチェスター以上となればバイソンのような大形獲物を倒す威力持っており、加えてスコープ取り付けられるライフルとしては比較安価だったため、アメリカはもちろん、世界中ハンター達に愛用された。 転機訪れたのは、ベトナム戦争において海兵隊狙撃チーム採用された時である。当時アメリカ陸軍ではM14からフルオート機構外してスコープ搭載したM21採用していたが、海兵隊はより長距離狙撃精度求めてウナートルまたはライマン社製外部調整式8倍スコープ搭載したM70スナイパーライフルとして採用した。特にM70使用したスナイパー中でもっとも有名なのは、恐らくカルロス・ハスコックであろう。彼はベトナム戦争において優秀なスコア残しその戦いのほとんどにM70(.30-06モデルといわれている)が追随したのである。 だが、1964年ウィンチェスター社はその方針を大きく見誤ってしまう。大口の契約取り付けられウィンチェスター社は、軍を通じてレミントンスプリングフィールドといった同業他社にも製造ライン設けさせた。大量受注対応するため、M70全体製法大幅にリファインエキストラクター構造、セフティノブ形状複雑な削りだし工程によるレシーバー形状簡素化するなど各部コストダウン図ったマイナーチェンジモデルをニューM70として発表実質的に製品粗悪化を招いてしまう。これは、当時M70採用していた軍はもちろん、民間市場にも憤慨と共に拒絶されるになってしまった。また、この時ウィンチェスター製造技術学んだレミントンが、現在まで大ヒットセラーとなるレミントンM700販売するという皮肉な事態発生するレミントンは、M70大量生産によって品質低下という致命的な劣化発生させたのに対し各パーツ精度によって値段異なモデル複数用意するという方法によって品質低下防いだ海兵隊は、ウィンチェスターM70からレミントンM700乗り換え世界中ハンター達もそれに倣ったボルトアクションライフルスタンダード築き上げたウィンチェスター社は、その経営方針誤りによって、誰にも見向きされない存在となってしまったのである

※この「ベトナム戦争による変革」の解説は、「ウィンチェスターM70」の解説の一部です。
「ベトナム戦争による変革」を含む「ウィンチェスターM70」の記事については、「ウィンチェスターM70」の概要を参照ください。

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