ベトナム人技能実習生の過酷労働問題への対応
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「今治タオル工業組合」の記事における「ベトナム人技能実習生の過酷労働問題への対応」の解説
2019年6月24日、NHKのドキュメンタリー番組「ノーナレ」にて、今治市のタオル工場におけるベトナム人技能実習生の過酷な労働環境の実態が伝えられた。番組では該当工場で働いていたベトナム人女性が、過度な長時間労働や残業代未払い、劣悪な住環境などの人権侵害を告発した。この放送を受け、twitterでは批判が高まり抗議運動として「#今治タオル不買」のハッシュタグが作成・拡散された。 この事態に今治タオル工業組合が6月26日、ホームページ上に声明を出し、NHKで放送された工場は組合に加盟している企業ではないとしたものの、組合等の下請け企業の工場であったことを認め、社会的・道義的責任を重く受け止めた上で、技能実習生の労働環境の改善と法令遵守等の徹底の強化を図るとした。組合ではその後、コンプライアンス体制の確立と強化を図るための組織として「今治タオルコンプライアンス委員会」を立ち上げた他、コンプライアンスの徹底を確実なものにするため『今治タオルブランド商品認定事業規約』並びに『商標「今治タオル」の使用規程』を改正を行うなどの対策を行っている。 一方で、NHKの番組では問題の工場の具体的な企業名が放送されなかったため、一部映像を根拠にSNSでは問題の企業が今治タオル工業組合に加盟する「森清タオル・オルネット」ではないかとの誤った憶測が拡散され中傷が相次いだ。オルネットは「当社ではない」「技能実習生の雇用はしていない」と否定する声明を出し、問題の工場は2016年から別の企業に賃貸で貸している物件であるが、その企業との事業での関与は一切ないと説明した。また、公的機関の適切な調査があれば協力するとした上で、現在の対応として「賃貸契約者に事実確認をとっておりますが、NHKの放送内容と主張が相違している箇所がある」とも主張し、番組を放送したNHKに対しては「放送内容のいくつかは作り込まれたものであると発覚」したとし、BPOに抗議すると発表した。
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