ブルースペックCDとは? わかりやすく解説

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ブルースペック‐シーディー【ブルースペックCD】


Blu-spec CD

読み方ブルースペックシーディー
別名:ブルースペックCD

Blu-spec CDとは、ソニー・ミュージックエンタテインメント発表した音楽CDBlu-ray Discブルーレイディスク)の加工技術適用することで音質の向上を図った規格である。

Blu-spec CDでは、通常の音楽CD規格CD-DA)に対しBlu-ray Disc用いられている素材製造技術採用することで、ノイズ発生要因抑え音質の向上を図っている。具体的には、Blu-ray Disc向けに開発され高分子ポリカーボネート樹脂基板用いまた、ブルーレーザーダイオード(BLD)と呼ばれる半導体レーザー加工技術によって金型加工精度を向上させている。これによって、原音マスター)に忠実バランスのよい音が再現できるとされる

Blu-spec CDの光ディスク規格は、通常の音楽CDCD-DA)の規格準拠しており、既に普及している一般的なCDプレーヤー再生できる

Blu-spec CDは2008年11月発表された。CD素材加工技術刷新することで音質向上させる高音質CD」の規格としては、Blu-spec CDの他に、SHM-CDスーパーハイマテリアルCD)や、HQCDハイクオリティCD)などの規格がすでに登場している。


参照リンク
Blu-spec CD - (ホームページ
プレスリリース - Blu-ray Disc の素材と製造技術を応用した「Blu-spec CD 」を開発 - (PDF形式
光ディスクのほかの用語一覧
CD:  オンザフライ書き込み  Blue Book  BURN-Proof  Blu-spec CD  CD-DA  CD-MRW  CD-R

ブルースペックCD

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 13:39 UTC 版)

ブルースペックCD(ブルースペック・シーディー、Blu-spec CD)は、ソニー・ミュージックエンタテインメントが開発した高音質音楽CDの名称。略称は「BSCD」。2008年12月24日に発売が開始された後、2012年12月5日には改良版のブルースペックCD2(ブルースペック・シーディー・トゥー、Blu-spec CD2)の発売が開始された。

規格的には従来の音楽CDと変わらないため、既存のCDプレーヤーで再生できる[1][2]

概要

Blu-ray Discの技術を応用しているのが特徴であり、名称もそれに由来する。Blu-ray Discの製造技術によって従来のCD製造を見直し、より精密に製造された音楽CDメディアを目指した。

「ブルースペックCD (Blu-spec CD)」「ブルースペックCD2 (Blu-spec CD2)」の名称およびロゴマークは、ソニー・ミュージックエンタテインメント商標である[3][4]

Blu-spec CD

従来のCDの製造工程に対し、以下の2点を改善している[1]

  1. Blu-ray Disc用に開発された高分子ポリカーボネート樹脂をディスク素材として採用した。従来のものより、透明度や厚みの変化が少ないため、CD信号を読み取る時点で発生するジッター(揺らぎ)を低減する効果がある。スーパー・ハイ・マテリアルCDと類似した技術である。
  2. Blu-ray Disc用に開発された青紫色半導体レーザーをカッティングに採用した。従来の赤色半導体レーザーよりも短波長のため、さらなる極微細加工が可能となり、精度が高いピットを作成できる効果がある。

邦楽作品第1号は、UNICORNのアルバム『シャンブル[5]

Blu-spec CD2

Blu-spec CDの製造工程に対して、以下の2点を改善している[6]

  1. 原盤材料に半導体製造用シリコンウェハーを採用した。従来のガラスより極微細加工が可能となり、精度が高いピットを作成できる効果がある。また、ガラスではプレス用のメタルマスターを作る必要があったが、原盤でダイレクトにプレスできるようになる。このため、エラーが混入する工程を省けた。
  2. 原盤の記録層に、金属酸化物レジスト(熱記録)を採用した。従来のフォトレジスト(光記録)と比べ、より精度が高いピットを作成できる効果がある。

邦楽作品第1号は、UNICORNのアルバム『Quarter Century Single Best』。

脚注

  1. ^ a b SME、BDの技術を使った高音質CD「Blu-spec CD」”. av.watch.impress.co.jp. 2025年9月6日閲覧。
  2. ^ 安価なのに高音質でグッとくる!? 「ブルースペックCD2(Blu-spec CD2)」でクラシックに浸ろう! | コラム”. エイベックス・ポータル. 2025年9月6日閲覧。
  3. ^ j-platpat”. www.j-platpat.inpit.go.jp. 2025年9月6日閲覧。
  4. ^ j-platpat”. www.j-platpat.inpit.go.jp. 2025年9月6日閲覧。
  5. ^ 高品質CD 『Blu-spec CDTM』初の邦楽新譜作品の発売決定』(プレスリリース)ソニー・ミュージックエンタテインメント、2009年1月15日。オリジナルの2011年9月6日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20110906054212/http://www.sme.co.jp/pressrelease/images/20090105.pdf2019年7月12日閲覧 
  6. ^ ブルーレイディスク製造技術のすべてを CD 製造に投入した 高品質 CD『Blu-spec CD2』を発表!』(プレスリリース)ソニー・ミュージックエンタテインメント、2012年9月28日https://www.sme.co.jp/s/SME/pressrelease/detail/NEWS00297?ima=48522019年7月12日閲覧 

関連項目

外部リンク



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