ブリュースターのステレオスコープ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 04:05 UTC 版)
「ステレオスコープ」の記事における「ブリュースターのステレオスコープ」の解説
しばしば誤解されてきたが、デイヴィッド・ブリュースター自身がステレオスコープを発明したわけではない。ホイートストンのライバルであったブリュースターは、ステレオスコープの発明者はエディンバラの「数学の教師」であるジェームズ・エリオット(James Elliot)であるとした。ブリュースターによると、エリオットは1823年にアイデアを考案し、1839年には風景を描いたスライドを見るための、長さ18インチ(46cm)、幅7インチ(18cm)、高さ4インチ(10cm)の木箱で構成される「レンズや鏡の持たないシンプルなステレオスコープ」を制作した。ブリュースター自身による貢献は、1849年に小型で手で持つことができるレンズ式ステレオスコープを発明したことである。これはブリュースター・ステレオスコープとして知られるようになり、1851年の万国博覧会で展示された際にはビクトリア女王に大いに賞賛された。 ブリュースターは、彼の発明を取り扱える機器メーカーを英国で見つけることができなかったため、フランスのジュール・デュボスク(英語版)に製造を依頼した。デュボスクはステレオスコープおよび立体ダゲレオタイプを製造し、また万国博覧会で展示されたビクトリア女王の有名な写真も作成した。3D産業は瞬く間に発展し、短期間のうちに25万台のステレオスコープが製造され、多数のステレオビュー、ステレオカード、ステレオペア、またはステレオグラフが販売された。3D画像への需要に応えるため、ステレオグラファー達が新しいメディア用の撮影のために世界中に派遣された。 1861年、オリバー・ウェンデル・ホームズは、手持ちで簡素化されたより安価な機器を作成した。特許は意図的に取得されなかった。このステレオスコープは、2つのプリズムレンズとステレオカードを保持するための木製スタンドで構成される。このタイプのステレオスコープは1世紀にわたって生産され続け、現在でも限定生産で製造を行っている企業がある。
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