フッ化銀
フッ化銀(I)
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詳細は「フッ化銀(I)」を参照 フッ化銀(I)(フッかぎん いち、英: silver(I) fluoride)、AgF は黄色の薄片状固体である。結晶系は立方晶系、結晶構造は塩化ナトリウム型構造で、Ag-F 間距離は2.46 Åである。融点435 °C、沸点1150 °Cである。 他の難溶性のハロゲン化銀と異なり、フッ化銀は水に易溶で潮解性を示す。溶解度は179 g/100 g (水 at 25 °C) で、フッ化水素酸、アセトニトリルにも可溶である。-14〜18.7 °Cでは4水和物が安定、18.7〜39.5 °Cまでは2水和物が安定である。それ以上では脱水して無水物となる。光に対して幾分不安定で、光照射により結晶は暗色となる。 他のハロゲン化銀(I)と製法も異なり、Ag2O を液体フッ化水素に溶解させた後に、黄色の AgF が析出するまで蒸発させる。 フッ化銀(I)は強力なフッ素化剤である。また、歯科用防腐処置剤としても有用である。
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フッ化銀(II)
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フッ化銀(II)(フッかぎん に、英: silver(II) fluoride)、AgF2 は銀(II)のフッ化物である。純粋なものは無色であるが、光により黒褐色となる。結晶系は斜方晶系、結晶構造は歪んだ八面体構造であり、Ag-F 間距離は2.07 Å(エカトリアル)、2.58 Å(アキシアル)。反強磁性を示し、孤立電子対の存在のため、予想される値よりも低い磁気モーメントを示す。融点690 °Cで、0.1 atmのフッ素気流中では700 °Cまで安定。 フッ化銀(II)はフッ化銀(I)をフッ素気流中で加熱すると生成する。あるいは AgF3 とキセノンとを反応させても生成する。 2 AgF 3 + Xe ⟶ AgF 2 + XeF 2 {\displaystyle {\ce {{2AgF3}+ Xe -> {AgF2}+ XeF2}}} 光に対して不安定。強力な酸化剤、フッ素化剤であり、冷水中でオゾンを発しながらフッ化銀(I) AgF に分解する。液体フッ化水素中の AgF2 は SbF5 や AsF5 のようにルイス酸として働き、[AgF][MF6] 型の深青色の塩を形成する。
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フッ化銀(III)
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フッ化銀(III)(フッかぎん さん、英: silver(III) fluoride)、AgF3 は銀(III)のフッ化物である。不安定な赤色の固体で反磁性を示す。結晶構造は引き伸ばされた八面体構造であり、Ag-F 間距離はおよそ1.9 Å(エカトリアル)、2.54 Å(アキシアル)である。 テトラフルオロ銀(III)塩に、BF3、PF5 あるいは AsF5 を加えると生成する。 AgF 4 − + BF 3 ⟶ AgF 3 + BF 4 − {\displaystyle {\ce {{AgF4^{-}}+BF3->{AgF3}+BF4^{-}}}} この化合物は熱的に不安定であり、液体フッ化水素中であっても20 °Cで F2 を発生しながらゆっくりと分解し Ag3F8 となる。
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