フェムトびょう‐レーザー〔‐ベウ‐〕【フェムト秒レーザー】
読み方:ふぇむとびょうれーざー
フェムトレーザー
フェムトレーザーとは、時間単位を「フェムト」(千兆分の一)単位で扱い、数フェムト秒から数百フェムト秒の間だけ発光することのできる光レーザーのことである。半導体の基板にごく微細な穴を空けることが可能であり、半導体工学に技術進展の新境地として期待を集めている。
フェムトレーザーは短時間にエネルギーを圧縮して発振を行う。そのため、極めて強いレーザー光をきわめて細かい範囲に照射することが可能となる。フェムトレーザーをガラスに照射すると、ヒビは入らずに、その焦点のあたりで構造が変化し光の屈折率を変えてしまう。このため、半導体工学の分野だけでなく、ダイヤモンドやガラスなどの加工分野に応用することも期待されている。
モード同期
(フェムト秒レーザー から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/05 22:59 UTC 版)
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光学において、モード同期(モードどうき、英: Mode locking)とは、ピコ秒(10−12 s)からフェムト秒(10−15 s)程度の極短パルスレーザーを発生させる技術である。例えば屈折矯正手術などの分野でフェムト秒レーザーと呼ばれているレーザーはこの技術を利用している。この技術の基本は、レーザー共振器の縦モード同士の間に一定の位相関係を誘導することであり、これによりモード間の強め合う干渉を局所的に起こさせ、レーザーパルス列を生じさせる。このようなレーザーは「位相同期」されている、または「モード同期」されていると表現される。
レーザー共振器の共振モード


レーザー光は人類が得られる最も純粋な形の光かもしれないが、純粋に単一の周波数または波長の光のみを含むわけではなく、すべてのレーザーはある固有の帯域幅をもつ光、すなわちある周波数範囲にわたる光を発する。レーザーの動作帯域幅は、主にレーザーを発生させる利得媒質によって決まり、利得媒質の動作周波数範囲は利得帯域幅と呼ばれる。たとえば、一般的なヘリウムネオンレーザーの利得帯域幅はおよそ1.5 GHz(波長にすると633 nmを中心とした幅およそ0.002 nmの範囲)、Ti:サファイアレーザーの利得帯域幅はおよそ128 THz(800 nmを中心とした幅およそ300 nmの範囲)である。
レーザー発振周波数の決定要因として2つ目にはレーザー共振器が挙げられる。最も単純な共振器は利得媒質をはさみ互いに向き合った2つの平面鏡で構成される(ファブリ・ペロー共振器)。光は波であるため、共振器の鏡間で反射するうち、干渉により強め合いと弱め合いを起こし、共振器内に定在波を生じる。この定在波は、共振器固有の縦モードと呼ばれる離散的な周波数群からなる。縦モード周波数の光は、共振器内で自己増幅され発振するが、他の周波数をもつ光は、弱め合う干渉によって発振を抑制される。単純な平面鏡共振器の場合、許容されるモードは、鏡間距離Lが光の波長λの半分の整数倍という条件を満たす。すなわち、qをモード次数と呼ばれる整数として、L = qλ/2を満たす。
実用上、Lは通常λよりもはるかに大きいため、qの値は大きくなる(およそ105から106)。qの値そのものよりも、任意の2つの隣接するモードqとq + 1の間の周波数差が問題となる。これは、(長さLの真空線形共振器の場合)下式のΔνにより与えられる。
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