フィッシュ・アイとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > フィッシュ・アイの意味・解説 

フィッシュアイ【fisheye】

読み方:ふぃっしゅあい

魚の目魚眼

フィッシュアイレンズ」の略。→魚眼レンズ


魚眼レンズ

読み方ぎょがんレンズ
別名:フィッシュアイ
【英】fisheye lens

魚眼レンズとは、写真撮影などに使用されるレンズ一種で、180度前後画角持ったレンズのことである。

魚眼レンズを用いると、半球状盛り上がったレンズの光屈折利用し人間の視野には収まらないほぼ平(180度)の視野一度感光体に写すことができる。

魚眼レンズ

キヤノン「EF15mm F2.8 フィッシュアイ」

魚眼レンズは被写体歪曲して写す特徴をもっており、画面の端ほど極端に曲がって写るようになっている多く場合、この特徴逆に効果として利用し特徴的な構図写真撮影するために使用される



※画像提供 / キヤノン販売株式会社
カメラ・デジカメのほかの用語一覧
撮影技術:  カシオ計算機  擬色  強制発光  魚眼レンズ  記録画素数  逆光  キヤノン

魚眼レンズ

(フィッシュ・アイ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 17:05 UTC 版)

円周魚眼レンズによって得られた画像
対角線魚眼レンズによって得られた画像

魚眼レンズ(ぎょがんレンズ)またはフィッシュアイレンズ英語: fisheye lens)とは、カメラなどに使用する写真レンズで、中心射影方式でない射影方式を採用しているものを指す。

魚眼レンズは、超広角レンズ以上に広い範囲を写すのに用いられる。 通常の写真レンズは被写体を極力歪まさずに描写することを目指しているが、魚眼レンズに関しては歪ませて広い範囲を描写する。そのため被写体にある直線のほとんどは曲線として描かれる[注釈 1]

魚眼という名称の由来は、魚類視点である水面下から水面上を見上げた場合、屈折率の関係で水上の風景が円形に見えることから来ている[注釈 2]

射影方式

日本国内で市販されているほとんどの魚眼レンズは、画像上の面積立体角に比例する等立体角射影方式Equisolid Angle Projection )を採用している[1]。画面中央部が大きく写り、周辺が圧縮されるため、星座の形は歪むが、雲量測定に用いられる[1][2][3]

海外製の魚眼レンズでは、画像の中心からの距離角度比例する等距離射影方式(equidistance projection)を採用しているものもある[1]。画像中央部のスケールは小さくなるが、周辺の圧縮効果が少なく、星の天頂角・方位角を測定することができる[1][2][3]

特殊なものとして、日本光学工業(現ニコン)のOPフィッシュアイニッコール10mmF5.6[4]1968年発売)は、正射影方式Orthographic Projection )を採用していた。同じ輝度を持った被写体が画面のどこにあっても一様な濃度で写る[5]ため、日照研究[5]や天空輝度分布測定[5]に使用できる。等距離射影方式より画面中心の被写体が大きく写る[4]

魚眼レンズを「歪曲収差を故意に残したレンズ」と説明することも多いがそれは間違いであり、収差ではなく射影方式の違いに基づくものと理解すべきである[6]:186歪曲収差は意図した射影方式との差を指す相対的なものである[要出典][注釈 3]

全周魚眼と対角線魚眼

対角線魚眼レンズ

画面の水平垂直対角線両方よりもイメージサークル径が小さいレンズを全周魚眼レンズもしくは円周魚眼レンズと呼び、得られる画像は円形となる。

画面対角線以上のイメージサークル径を持つものを対角線魚眼レンズと呼び、得られる画像は矩形となる[7]。小型軽量であり一般撮影にユニークな描写を生かす用途にも使われる[7]

イメージサークル径が異なるのみであり、トリミングすれば同じイメージを得られる。

画角

画角180度という製品が多く見られるが、魚眼レンズの画角は必ずしも180度に限らない。

180度を超える画角を持つ魚眼レンズとしては、日本光学工業(現ニコン)のフィッシュアイニッコール6mmF5.6、Aiフィッシュアイニッコール6mmF2.8S等画角220度のレンズがかつて販売されていた。

日本光学工業(現ニコン)のAiフィッシュアイニッコール16mmF3.5は画角170度[7]であったし、安価なカメラや小型のカメラ用のレンズでも180度に満たないものが存在する。

ペンタックスのFフィッシュアイズーム17-28mmF3.5-4.5、DAフィッシュアイ10-17mmF3.5-4.5ED、トキナーのAT-X107DXフィッシュアイ10-17mmF3.5-4.5等ズーム機構を備える魚眼レンズも存在する。

射影方式の影響は広角になるほど大きく、望遠になるほど小さくなる。このため、例えば「中心射影方式でない射影方式を採用した望遠レンズ」には商品価値がなく、市販されている魚眼レンズは超広角レンズ以上の画角を持つものばかりである。

脚注

注釈

  1. ^ 魚眼レンズで方眼紙を撮影した場合、画面で縦横のそれぞれの中央の一線以外は曲線として描写される。
  2. ^ 魚が水面下から見るであろう景色に着目した命名であり、水中で魚の眼が魚眼レンズのように結像するということではない。
  3. ^ 中心射影方式の立場から見て、等距離射影方式で設計されたレンズを「歪曲収差が残っている」と説明することもできないことはないが、逆に等距離射影方式の立場から見て、中心射影方式で設計されたレンズを「歪曲収差が残っている」と説明することも可能である。

出典

  1. ^ a b c d 沼澤茂美「魚眼レンズで180°天体写真 ― 星空の全てを手に入れる」『月刊星ナビ』第25巻第6号、アストロアーツ、2024年6月、32-43頁。 
  2. ^ a b 山下恵、吉村充則「全天カメラを用いた空の状態観測手法の開発」(PDF)『写真測量とリモートセンシング』第47巻第2号、日本写真測量学会、2008年、50-59頁。 
  3. ^ a b 宮本健郎「魚眼レンズの射影について」(PDF)『応用物理』第33巻第3号、応用物理学会、1964年、212-214頁。 
  4. ^ a b 『ニコンの世界第6版』p.105。
  5. ^ a b c 『ニコンの世界第6版』pp.250-255「ニッコールレンズ用語辞典」。
  6. ^ 小倉 敏布『写真レンズの基礎と発展』(1版)株式会社 朝日ソノラマ〈クラシックカメラ選書〉、1998年3月10日。ISBN 4-257-12012-6 
  7. ^ a b c 『ニコンの世界第6版』p.29。

参考文献

関連項目


フィッシュアイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 05:08 UTC 版)

ダイイングライト2」の記事における「フィッシュアイ」の解説

ラワン(Lawan) 声 - 藤貴子 フィッシュアイのスナイパーエイデン同じくワルツ実験受けている。 ホーコン・ハラルドソン(Hakon) 声 - 青山穣 エイデン協力する元軍人。軍を去った後はタクシーの運転手をしていたため、街に詳しい。 フランクFrank Marwey) 声 - 木村雅史 フィッシュアイのリーダー。元ナイトランナー。 キリアン(Cillian) 声 - 町田政則 元軍人ホーコンとは長い付き合いニコラス(Nikolas) 声 - 齋藤響 フィッシュアイのバーテンダーダニア(Danior) 声 - 田島章寛 フィッシュアイの一員ウォッカ好物

※この「フィッシュアイ」の解説は、「ダイイングライト2」の解説の一部です。
「フィッシュアイ」を含む「ダイイングライト2」の記事については、「ダイイングライト2」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「フィッシュ・アイ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フィッシュ・アイ」の関連用語

フィッシュ・アイのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フィッシュ・アイのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【魚眼レンズ】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの魚眼レンズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのダイイングライト2 (改訂履歴)、ボール (ガンダムシリーズ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS