ビデオ実験劇場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:19 UTC 版)
フィルム・ライブラリーを構想し、1979年(昭和54年)には洋画・邦画問わずビデオカセットの収集を開始した。ビデオカセットに約1000万円、機材には約300万円を投資し、1980年(昭和55年)12月13日には建物内にビデオ鑑賞コーナー(ビデオ実験劇場)が併設された。大映・日活・東映など邦画を中心に約200本のビデオカセットが準備され、阪東妻三郎主演の『無法松の一生』(1943年)と松坂慶子主演の『夜の診察室』(1971年)を皮切りに旧作2本立てで上映され、最初の週には連日40人程度が観賞したという。当時の日本ではビデオの試写サービスは普及しておらず、サウナや飛行機の機内で利用されている程度、映画館内での試写サービスは全国初の取り組みだった。映画館自体の大人料金は700円、学生料金は550円であり、映画の鑑賞のみならず、マンガの閲覧やビデオの鑑賞も可能だった。 ビデオ鑑賞コーナーはやがてレンタルビデオ店の名古屋ビデオ図書館に発展した。名古屋ビデオ図書館はレンタルビデオ店の草分け的存在であり、「日本初のレンタルビデオ店」とされる場合もある。国内外の旧作、カルト作品、アダルトビデオなど、多様なジャンルのビデオを所蔵していた。ビデオの在庫量は日本屈指とされ、レンタル可能なのは日本でここだけという作品もあった。映画ファンや映画関係者の間ではその資料的価値が高く評価されていた。
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