パワーユニット時代 (2014年 - )
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「メルセデスAMG・ハイパフォーマンス・パワートレインズ」の記事における「パワーユニット時代 (2014年 - )」の解説
技術規則の改正により、2014年からエンジン形式が従来の自然吸気V8エンジンからターボチャージャー搭載V6に改められ、同時に、2009年から行われていた運動エネルギーの回生だけではなく、熱エネルギーの回生システムも搭載可能となった。従来のエンジン(内燃機関、ICE)に加えて、運動エネルギーと熱エネルギーを回収して駆動力に変換する「エネルギー回生システム」(Energy-Recovery System, ERS)の役割が大きくなったことで、この年からF1の原動機は「パワーユニット」(Power Unit, PU)と呼ばれるようになった。 このパワーユニット開発にアンディ・コーウェル(英語版)を中心としたHPPの技術陣は2011年終盤から取り組み、完成した「PU106A」はライバルであるフェラーリとルノーのPUに対して圧倒的と言ってよいほどの大きなアドバンテージを築き、その後もメルセデスチームは2020年まで7年連続でダブルタイトルを制覇し続けている(継続中)。 パワーユニットになったことで特筆されるのは熱効率の向上で、2013年以前のエンジン(ICE)の熱効率は29%以下だったが、HPP製パワーユニットの熱効率は初年度の2014年時点で44%を記録し、2017年には50%超えを達成した。 カスタマーチームへの供給も毎年2チーム以上に安定して供給を続け、2020年サヒールグランプリではHPP製パワーユニットを搭載したレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスが優勝を果たした。 パワーユニット供給先のチーム(年は供給した年) メルセデス(2014年 - ) マクラーレン(2014年、2021年 - ) フォース・インディア(2014年 - 2018年) ウィリアムズ(2014年 - ) ロータス(2015年) マノー(2016年) レーシング・ポイント(2018年 - 2020年) アストンマーティン(2021年 - ) 搭載チームの主な成績(2020年終了時点) コンストラクターズチャンピオン・7回 - メルセデス(2014年 - 2020年) ドライバーズワールドチャンピオン・7回 - ルイス・ハミルトン(2014年 - 2015年、2017年 - 2020年)、ニコ・ロズベルグ(2016年) カスタマーチームによる優勝・1勝 - レーシング・ポイント(1勝)
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