ドラムによる分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 01:52 UTC 版)
単胴 一つの原動機に対し、一つのドラムを有するもの。 重量物の吊上げ用途や車両に搭載されるウインチなどで一番多く用いられている方式 双胴 一つの原動機に対し、同軸で同回転のドラムを仕切り板などで分けて複数のロープを同時に巻込みまたは、巻込みと巻出しを同時に行えるもの。 大型ジブクレーンの起伏用・主巻用、水門昇降開閉用、大型門扉や可動式大屋根の開閉用、舞台やスタジオの吊物昇降装置などで多用されている。 複胴 一つの原動機に対し、二つ以上の巻取りドラムまたはワーピングドラムを有し、クラッチなどにより、単独または同時にロープを巻くもの。 複胴型では、個々のドラムに逆転防止ラチェットやブレーキ機構を付加したものも多用されている。 デリック、クローラクレーン、ケーブルクレーン、大型船舶用ウインドラス装置やムアリングウインチ、林業架線や集材装置、建設工事用途などで多用されている。 大型船舶ウインドラス装置、林業用集材装置、送電線鉄塔工事用ウインチでは、複胴にワーピングドラムを付加した3胴または4胴ウインチが一般的である。 ワーピングドラム(キャプスタンウインチ) つづみ型のドラムにロープを数回巻き、摩擦力を利用し、ロープに張力を加えるもの。 岸壁や船舶の多目的ウインチ、電気工事通線作業、井戸掘削機、ボーリングマシン、小型杭打機、重量物の橫曳き作業などで多用されている。 専ら柔軟な繊維ロープを低速で巻き取る用途で用いられており、ワイヤロープには適さない。 摩擦ドラム V形溝付ドラムを平行に溝の半ピッチ分ずらして2つ置き、これにワイヤロープを順々にかけて、その摩擦力でロープに張力を加えるもの。 ロープ式エレベーター、高揚程高速リフト、インクライン、ケーブルカー、特に重量の大きい舞台機構装置の昇降用、大規模送電線の延線作業などで多用されている。 長大なワイヤロープの高速巻取りに適しており、柔軟な繊維ロープには適さない。
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