ドイツの院内会派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:07 UTC 版)
第18被選挙期現在、ドイツ連邦議会には、ドイツキリスト教民主同盟+キリスト教社会同盟(CDU/CSU)・ドイツ社会民主党(SPD)・左翼党(Linke)・同盟90/緑の党(B90/Grüne)の各政党を母体とする4つの院内会派が存在している。連邦議会の院内会派に関する規定はドイツ連邦共和国基本法40条に定めがある。人数要件としては議員総数の5%以上であり、これに満たない場合でも、3名以上の連邦議員をもってグルッペ (de:Gruppe) と呼ばれる院内団体を申請し成立させることは可能であるが、その権限は院内会派より制限される。 また、ハンブルク・ブレーメン・ベルリンの3つの都市を含む16の連邦州の州議会やノルトライン=ヴェストファーレン州・ニーダーザクセン州の小規模な公共団体の意思決定機関においても院内会派が存在する。 旧東ドイツでも人民議会では複数の政党が存在したが、人民議会そのものが対外的な民主主義を標榜するための名目的な存在であった。したがって議会内の10の院内会派も形式的であり、実際の議会政治を運営するための意味はもっておらず、ドイツ社会主義統一党(SED)中央委員会の独裁化を統制するための補助機関にしかすぎなかった。SEDによる一党独裁制崩壊後の1990年に行われた最初で最後の人民議会自由選挙において、多くの政党・政治団体が乱立したが、選挙後は独自の院内会派を形成する間もなく、議会内の課題は速やかなドイツ再統一へ向けた東ドイツの州制度再編と通貨・経済・社会同盟の創設に関する国家条約に集約されたために可及的にドイツ連邦議会内における院内会派のモデルへと淘汰された。
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