トルコクーデターへの関与報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 07:01 UTC 版)
「ロシア連邦航空宇宙軍によるシリア空爆」の記事における「トルコクーデターへの関与報道」の解説
「2016年トルコクーデター未遂事件」も参照 ロシアの軍事介入でアサドの地盤は固まり、アメリカとロシアの支援を受けるクルド人主体の勢力ロジャヴァも力を増していた。そのため、両者と対立するトルコは不利な状況に置かれていた。特にシリアでのクルド国家樹立は、トルコ国内のクルド人問題に火をつけかねない大問題であった。そこでトルコの大統領エルドアンは、ロシアと和解することでクルド国家の樹立を阻止しようとした。2016年6月下旬、エルドアンはプーチンにロシア軍機撃墜が「過ち」だったとして謝罪し、数日後に両者は電話会談を行い、両国関係の正常化で合意した。 イラン政府系ファルス通信は、ロシア軍の諜報活動によって、2016年トルコクーデターが未遂に終わったと報道した。それによると、ラタキアのロシア空軍基地で、軍参謀本部情報総局の電子偵察部門「第6局」がトルコ軍の通信を傍受した。そのとき、トルコ軍関係者が軍用ヘリ数機をホテルへ派遣し、そこに滞在するエルドアンを拘束または殺害する計画を話し合っていた。ロシアはこの情報をトルコ政府に伝えたことでクーデターは失敗に終わったという。この説はクーデター前に「異常な活動」がみられたとするトルコ政府の説明と一部符号している。ただし、ロシア当局はこの報道を否定している。 いずれにしろ、2016年7月15日のクーデター未遂を乗り切ったエルドアンは、国内統制を強化し欧米への不信からロシアへ急接近を図った。
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