トルコの軍事介入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:25 UTC 版)
7月20日、トルコ軍は対キプロス軍事作戦『アティッラー作戦』を発動した。トルコ海軍はキプロスを目指して出航。キプロス領海へ入ったところで一度はUターンしたものの、再度領海内へ侵入し、キプロス海軍高速戦闘艇2隻を撃沈して、2箇所で上陸作戦を開始した。トルコ空軍もF-4Eがキレニアを爆撃、壊滅的打撃を与えた。。 ニコシアのトルコ系住民、ギリシャ系住民らの間でも衝突が始まっていた。上陸したトルコ軍はニコシアへ向かい進撃。さらに空挺部隊をニコシア各所へ投入した。この空挺部隊は分散していたトルコ系住民をキレニア地区へ移動させる任務を命令されていた。一方でギリシャ軍はキプロスに最も近い基地が存在するロドス島でさえ500kmの距離があったため、航空機による支援ができなかった。 ギリシャ軍事政権がマカリオス打倒の理由としていた共産主義者も分裂した。クーデター軍によって捕らえられたギリシャ系共産主義者らが釈放された上、EOKAの説得を受けてトルコ軍と戦い、トルコ系共産主義者らもトルコ側についてクーデター軍と戦うという奇妙な状況が発生した。 この時、アメリカは大統領リチャード・ニクソン、国務長官ヘンリー・キッシンジャー、CIA長官ウィリアム・コルビー (en) らで会議を行なったが、地中海を担当しているアメリカ海軍第6艦隊の出動は見送られた。。
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