トランプ政権とVOA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 15:10 UTC 版)
「ボイス・オブ・アメリカ」の記事における「トランプ政権とVOA」の解説
2020年4月10日、ホワイトハウスはニューズレターで、VOAが中国のプロパガンダを宣伝するためにアメリカ国民の税金を使っていることを告発した。VOA局長アマンダ・ベネットは、この告発にたいし,「ホワイトハウスの主張は全く根拠ないもの」であり,VOAは「中国による偽情報を徹底取材し、英語と中国語で放送している。VOAは政府管理のメディアではなく独立したメディアだ」との声明をだした。ナショナル・プレスクラブやジャーナリズム・インスティテュートもVOAに同調し、NPCジャーナリズム研究所のアンジェラ・キーン会長は、「大統領およびホワイトハウス当局者によるVOAへの攻撃は、VOAの使命を損なうだけでなく、公的資金による報道機関を政治的干渉から守るファイアウォールを突き崩すものである」との批判を行い,多くのメディアもこの告発を「報道の自由の危機」なるものとして批判した。しかしながら,トランプ大統領の領副首席補佐官ダン・スカヴィーノも、VOAが「中国武漢の封鎖解除を祝う」としたツイートに対し,ホワイトハウスの告発と同様の批判的姿勢を示した。 この告発を受けて,VOAやラジオ・フリー・アジア(RFA),ラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)などの外国向け放送を統括する米国放送理事会(USAGM)の最高経営責任者にマイケル・パックが就任し,VOAのアマンダ・ベネット局長とサンディ・スガワラ副局長が16日に,USAGM系メディアの局長らとUSAGMの監査委員会を解散させを17日に辞任することとなった。また,ラジオ・フリー・アジアの編集長は解雇された。 8月31日、VOAの記者グループは「トランプが指名した役員によって国内外のVOAのジャーナリストが危機的な状態に陥っている」との抗議文を発表した。ナショナルプレスクラブとジャーナリズムインスティテュートによれば,「新CEOのパックがVOAのジャーナリストのビザ更新の許可を出さず、世界中にいる数十人の記者の任務だけではなく、生命の安全すらも脅かして」いるようで,VOA記者たちの期限切れビザを更新するよう要請している。
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