デザイン構造と変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 15:23 UTC 版)
「ギブソン・サンダーバード」の記事における「デザイン構造と変遷」の解説
これまでのギブソンのベースは30インチ半のショートスケールであったが、サンダーバードでは34インチと、フェンダーのベースと同じロングスケールになっている。 発売時はシングルピックアップのサンダーバードIIと、ツインピックアップのサンダーバードIVが用意された。ネック接続にリッケンバッカー#4000シリーズやファイヤーバードと同様のスルーネック構造を取っている。当初のボディシェイプは低音弦側の角が短く、高音弦側の角が長く従来のギターボディを反転させたようなデザイン(通称リバースモデル)であった。 1965年の後半に、生産コストを下げる為に、スルーネックからセットネックへの構造変更される。またデザインも一般的なベース(低音弦側の角が長く、高音弦側の角が短い)のように、ボディシェイプを逆にしないデザイン(通称ノンリバースモデル)へ変更された。 1969年に一度生産が打ち切られるが、1987年に再生産がスタートし、この再生産開始時にはリバースモデルが採用された。 その為、ノンリバースモデルはその製造期間の短さ(1966〜69年のみ)から希少価値がつき、かなりの高値で取引されている。後年、ギブソンやエピフォンによって何度か再生産・復刻版という形で発売されている。 なおリバースモデルからノンリバースモデルへのデザイン変更は「ジャズマスターに似ている」というボディデザインを巡りフェンダーに裁判で負けたために作られたと言われていた。実際はそういった裁判記録はなく、ボディデザインで言えばノンリバースモデルの方がフェンダーに似ているためこの説はデマとの見方が大半である。実際フェンダーが所有しているボディのコンター処理のパテントを巡り裁判になりかけお互いの会社の弁護士が話し合ったのは事実のようだが、1965年にフェンダーがCBSに売却されたためにこの件はうやむやになった。 1976年に建国200周年記念モデルとしてサンダーバードIVが再登場した。このモデルはノンリバースボディにスルーネック構造となっており、ピックガードに建国200周年記念のロゴが入っている。この後1979年に再度製造終了になるまでサンダーバードは通常製品として販売され続ける。
※この「デザイン構造と変遷」の解説は、「ギブソン・サンダーバード」の解説の一部です。
「デザイン構造と変遷」を含む「ギブソン・サンダーバード」の記事については、「ギブソン・サンダーバード」の概要を参照ください。
- デザイン構造と変遷のページへのリンク